手を取り、飛び出せ (ページ9)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:2,784 hit

VIII ページ9

遅い…Vどうしたの？

モンスターを追い出すくらいなら2、3時間しかかからないのに…

コンコンッ

なんだろう？帰ってきたのかな？

貴方｢これって…Vの烏！｣

窓には瞳が紫の私とVが伝達に使っている烏が止まっていた

貴方｢彼を救いたければ、ノートルダム大聖堂に来い。ノワール家の大黒柱より｣

これって母さんからの手紙…!?

まさかVって捕まったの…？

絶対に助けなきゃ…！

〜ノートルダム大聖堂の鐘〜

私は、片道2時間はかかる距離を一瞬で来た。
Vのネックレスに少し魔力を込めてて、すぐにVの元に来れるようにね

貴方｢V！｣

Mr.V｢エルピス！来るな！君が！お前が消える！｣

貴方｢なんで!?V！私は来ちゃダメなの!?｣

？｢あぁそうだよ。お前がいなくなったおかげで家業が潰れたよ。どうしてくれるんだい？｣

この声…聞き間違えるわけがない

貴方｢母さん！これは私の意思！泥棒なんてしたくない！したくないなんて言ってもさせるでしょ!?｣

母｢あぁ。我が家の職を潰すわけにはいかないのさ！｣

貴方｢なら！私が潰す！こんな事するならVと駆け落ちする方がいい！｣

どさくさに紛れて変なこと言ったけどもういい！

母｢何を言ってるんだい!?家業を継な！｣

貴方｢いやだ！私は！Vが！好き！大好き！愛してる！J'aime V!｣

Mr.V｢エルピス…私もだ！私もエルピスを愛してる！J'aime Elpis!｣

母｢お前…！｣

V…ごめんね。最期になっちゃって…
私、もうダメみたい…

貴方｢でもね…V…私さ、もう少しで死んじゃうんだ…あの日の後に病気になっちゃったみたいなんだ…もう治らないって…｣

Mr.V｢おい！嘘だろ!?嘘だと言ってくれ！私はエルピスが居ないとダメなんだ！｣

貴方｢私もVが居ないとダメなの！｣

Mr.V｢一緒に死ぬか？私はエルピスの為なら死も怖くないぞ｣

貴方｢私もVと一緒なら怖く…ない…！ｸﾞｽｯ｣

最後の方声が震えちゃったなぁ…笑顔でお別れしたかったのに…

私はVの後ろに行き、彼がくれたナイフで彼の手を縛っていた縄を切った
その後…

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

V共に大聖堂から落ちて、死んだ

エルピス・ノワールは23歳でこの世を去りました