手を取り、飛び出せ (ページ5)

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IV ページ5

私はふわふわした何かに包まれているのに気づきながら目を覚ました

貴方｢こ…こは…？｣

？｢私の部屋だ。大丈夫か？お嬢さん、泣きながら入ってきて、ここでぶっ倒れたんだぞ？｣

そう言いながら姿を現したのは黒髪で紫色の瞳をもった男の人だった

かっこいいなぁ…こんな人に攫われたりしないかなぁ？←

貴方｢ひぇっ…そうなんですか…お見苦しい所を見せて申し訳ございません…介抱して下さりありがとうございます。私はここで失礼します｣

恥ずかしい…泣きながら入ってきて、ぶっ倒れるって…助けを求めるなら違う人にしようかな…

？｢まぁ待ちなさい。お嬢さん、見たところ悩みを抱えてるようだな。良かったら私が聞くぞ？｣

貴方｢しかし、介抱をして下さったのに甘えて宜しいのでしょうか？｣

本当にいいの？いきなり、泣きながら部屋に入り、ぶっ倒れ、介抱してくれたっていうのに…

？｢いいさ。悩みがあるなら吐き出す。それが一番だ。アクションを、起こそうとしているなら協力はする｣

貴方｢…ありがとうございます。それでは遠慮なく。私は…｣

私は何もかも話した。泥棒家業の事。今の気持ち、どうしたいか。目の前の人は相槌を打ってくれていた

？｢そう…か…大変って一言には収められないが、大変だったな｣

貴方｢そうです…か…｣

？｢なぁ、私に着いてきてくれないか？これでも強いんだぜ？｣

貴方｢お気持ちだけで大丈夫です。見ず知らずの人に介抱、話を聞いて下さったのに、そんな事…｣

？｢そうか…それじゃあこれはどうだ？私がお嬢さんを攫うっていうのは？｣

貴方｢え？本当ですか？｣

さっき思ってた事が現実になるの!?

でもこの人なら攫われてもいいかも…

？｢まぁ、いいえとは言わせないがな｣

貴方｢？どういうことでしょうか｣

？｢まぁまぁ。私はMr.V。以後お見知りおきを。私に敬語とさん付けはなくていいぞ。それで返事は？YESかはいでお答え下さい｣

貴方｢いや、一択しかないでしょ…わかったよ。答えはYES！私はエルピス・ノワール。パリにあるノートルダム大聖堂の近くに住んでるの｣

Mr.V｢そう｣

私とMr.Vはお城から飛び出した