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「俺、前も言ったけど、ナノの事好きだからさ」
「……っ」
「演習の後、ナノと話してた時の言葉に、俺は嘘偽りなんてない。ナノは優しいし、強いよ。だから、俺はナノを信じてる」
「…俺は…」
優しくない。強くない。
まっすぐ俺に向けられた青の眼が、俺を信じきっている。
「…すぐに、なんて言わないけど…。ナノも俺を信じてよ」
「ふぶさん…？」
「ナノより接近戦も上手くないし、うまく立ち回れもしないし、知らない人にまで愛想良いヤツでもないけどさ。…それでも、ナノを支えられる。ナノを守れるだけの実力はあるつもりだから」
にっ、と笑ったふぶさんの笑みに、思わず目頭が熱くなった。
「え、あ、ナノ？！」
「…え」
「な、なんでにゃいちぇるにょ…っ？！」
「泣い、泣いてませんっ」
ごしごしと慌てて目をこするが、止まらない。
やばい。どうしよう。止まらない。
俺が慌てていれば、ふぶさんに再び抱きしめられ、よしよしと頭を撫でられる。
「大丈夫、大丈夫」
優しくなだめる様な声に、胸がいっぱいになる。
拍車がかかって、溢れる水は止まってくれない。
「…ふぶさん」
「どうしたの、ナノ」
「…ありがとうございます」
俺を信じてくれて。
えおさんや、あろまさんや、きっくんも言っていたんだ。
ただ、俺がそれを信じる勇気がなかっただけ。
ふぶさんが嬉しそうに笑って、一際きつく抱きしめられる。
「……ふぶさん」
「ナノ？」
「……あの、俺、…あの…」
こう言っていい思いなのか、俺は未だ見つけられていない。
ただ、この人を信じていい。信じている自分を信じていいのだと、ただ思ったんだ。
「……ふぶさんのこと、好きです」
俺が小さくそう紡げば、ふぶさんの顔が一気に真っ赤になった。
それがおかしくて、俺は盛大に笑った。
うちの新参兵はかなりおかしい。 １→←俺と新参兵と、本当のこと １
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長閑(プロフ) - 麒麟さん» 書いてる話が男主なんでどうしてもそういうふうに傾いてっちゃうんですよね、なんででしょう（すっとぼけ←） 読んでくださってありがとうございました！ (2015年6月28日 19時) (
レス) id: 83e5a293f5 (このIDを非表示/違反報告)
麒麟 - 面白いです！これはﾎﾓｫ・・・「(^o ^)」な展開ですかね・・・！ (2015年6月28日 18時) (レス) id: a165517e8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長閑 | 作成日時：2015年2月28日 3時
