彼らの最近の事情と距離感 - ２ ページ20
家にてスマホと睨めっこして早数分。封真にメッセージを送るか送るまいか、かなり悩んでいる。
(最近、避けられてるっぽいしな…)
なんかしたかな…というかした覚えしかないよね。ちょっと前に盛大にやらかしたよね。二人で。
(で、でもアレ合意っていうか合意だし、っていうかきっかけづくりは封真からだし…！)
別に封真が悪いとか云々言う気はさらさらないけど、でも実際そうだし…
(……えぇい)
もういっそ電話してやる。うだうだしてたって何も変わらない。
俺はコールボタンを押し、スマホを耳に当てた。
数回の呼び出し音の後、「ハイ」と控えめな声が聞こえ、俺は息を深く吸って、吐き出す。
「…封真？ いま、…大丈夫？」
『ウン…、…平気』
「あのさ、…最近…俺の事、避けてる…？ 理由は…その、わかってるんだけどさ」
『…ウン…あの、ごめん。その、……は、恥ずかしくって……』
「……待って今誰かいる？」
『…えっ？ ど、どうして？』
「いや、単純にその顔誰かに見られてんのかなと思って」
『……ふっ…、あはは、ううん、いないよ。…大丈夫。俺だけ』
「…そ、そっか…」
急に真面目になってしまった俺自身に気恥ずかしさを感じた。しばしの沈黙の後、封真が口を開く。
『…あのね、ＦＢ。俺、二人で進めた事が嬉しいんだ。…でも、その、…それと同じくらい、恥ずかしくって…。…ごめん、俺から言ったのにね』
「いいよ、…俺もちゃんと手順踏めてなかったんだしさ。でもあの、避けられるのはちょっと効くっていうか…」
『ご、ごめん。…俺も、ちゃんと頑張るから…だから、その』
口ごもった封真が、電話口の向こうで何やら少し唸って、そうして、
『……また、しよ』
か細くて、小さな声がそう言葉を紡ぎ、プツリと通話が切れた。
(……えっ)
なにその可愛いの。
「……ハァ〜〜〜？？？」
今度は俺の方が、次どんな顔して会ったらいいのかわからなくなった。
ひょっとして最近の封真もこんな感じだったんだろうか。そうだとしたら相当可愛い事だぞ。
あぁ、なんてこった。
「…俺の恋人超かわいい…」
知ってたつもりで知りきっていなかったらしい当然の事実を述べながら、次どんな顔をしようか、かなり熱い顔を両手で押さえて考えに耽った。
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長閑(プロフ) - PONKANさん» コメントありがとうございます！今作は特に表現に気を使って書いているつもりなので、そう言って頂けて嬉しいです(*´ω｀)読んで下さってありがとうございます。ゆっくりですが今後も更新していきますので、どうぞ気長によろしくお願いしますー！ (2019年2月12日 0時) (
レス) id: 90c3880b48 (このIDを非表示/違反報告)
PONKAN(プロフ) - 唐突に失礼します…好きです……表現の仕方とかめっちゃ尊いです……正直一生読んでたいくらいです……応援してます……！ (2019年2月11日 23時) (レス) id: b094142359 (このIDを非表示/違反報告)
長閑(プロフ) - 魔塩さん» 読んでくださってありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。今後もゆっくりですが更新していきますので、どうぞよろしくお願いいたします！コメントありがとうございます！ (2019年1月8日 21時) (レス) id: 90c3880b48 (このIDを非表示/違反報告)
魔塩(プロフ) - 更新お疲れ様です！MSSPの軍パロから長閑さんの小説を知り、ファンになりました。今回の作品も面白くて読むのが楽しいです。応援してます！ (2019年1月8日 1時) (レス) id: ac83d9c582 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長閑 | 作成日時：2018年11月16日 2時
