検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:122,017 hit

「……なんか、俺の心臓爆発しそうです」 ページ46

残酷にも、ただ友人として笑うだけで、名前を呼ぶだけで、彼が望んだようには、すぐになれないし、そうなれるか分からない。
 苦笑交じりに、FBさんは俺に言う。
『うぅん…。そういう点では、そうかもね。…でも友達は、好きな人がいるんでしょ?』
「まだ、わかんない…です」
『分からないの?』
「わからない…そうです…。…好きって気持ちが、わからなくて」
『…ふぅん…。気付けば、簡単だと思うよ。正直俺はうまくいった試しがないし、それでうまくいくなんて言えないけど、友達に教えてあげてみて』
 FBさんがどこか嬉しそうに、そう言葉を紡いだ。
「…何を…ですか?」
『その子が好きだと思ってる人をさ、まっすぐ見つめてみなよ、って』
「み…見るんですか?」
『そうそう。寝顔でもいいし、何気ない横顔でもいいからさ』
「相手を、見る?」
『そ。好きな人って、喋ってなくても嬉しくなっちゃうんだよね。いるだけで嬉しいみたいな? それで、心がぽわって暖かくなるんだよー』
「心が…」
『うん。確実とはいえないけど、確証のひとつにはなるかな、って思うよ!』
 そう言われて、なんとなくちらりと藤田さんの寝顔に視線を向けた。
「……う」
『逢くん? …大丈夫?』
「……なんか、俺の心臓爆発しそうです」
『え、逢くんの心臓が?! 大丈夫なの、…っていうかどうして?!』
 言われたせいか。胸の辺りがもやもやするっていうか、きゅって締め付けられる感がある。
「俺はいま死ぬんでしょうか…」
『わー! し、死なないでごめんね変なこと言って!』
「い、いえ…大丈夫です、すみません…」
『…大丈夫…?』
「…はい。……友人に言っておきます。お話を聞いてくださって、ありがとうございました」
『…うん。どういたしまして! またなにかあったら、相談にのるからね!』
「……ありがとうございます、FBさん」
 やっぱり優しいな、FBさん。さすがmsspのおかんポジション。
 ……じゃあ、それなら、この感覚は…
(俺が、藤田さんを、好き…って言うことの、証拠なのかな…)
 確実ではないと言っていたし、もう少し、様子を見ないとわからないけれど。
 第一、藤田さんがどう思っているかなんて、分からないし…
「……はやく、眼覚ましてくれないかな」
 そう呟いて、俺はベッド際に頭を落とした。


<>
 MSSPのおかんです
 ただこういう話をしてくれるFBさんを書きたかっただけなんだ…←

(女の子が、羨ましいわけじゃないけど)→←『ふぅん…、すごいね、その人』



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (73 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
230人がお気に入り
設定タグ:MSSP , 実況者 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

長閑(プロフ) - 可愛く出来るのが男主だけという不器用さです← しばらくもだもだしちゃいますがよろしくお願いします! ありがとうございます! (2014年12月27日 14時) (レス) id: b1fbb6f323 (このIDを非表示/違反報告)
理緒 - 夢主君が可愛い過ぎて、読むたびに悶えてしまう笑キュンキュンしますね^∀^* (2014年12月27日 8時) (レス) id: 41b8e562fd (このIDを非表示/違反報告)
長閑(プロフ) - ありがとうございます!こんな趣味丸出しの小説なんかでいいのかとどきどきしてますが頑張らせてもらいます! (2014年12月27日 1時) (レス) id: b1fbb6f323 (このIDを非表示/違反報告)
鈴鹿 - この小説面白いです!更新頑張ってください! (2014年12月27日 1時) (レス) id: 9ef6538fc5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:長閑 | 作成日時:2014年12月24日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。