（なんで…そう思うんだ、俺は） ページ44
び、びっくりした。急に好きだ、なんて言われるなんて思ってなくて、本当にびっくりした。
((……おれ、お前の事好きだから))
凄く真剣な顔で、そうやって、俺に言ってくれる。
好いてくれている事は、凄くありがたいことだけど、保留にしてくれて本当に良かった。
あろまさんとの関係を崩したいわけじゃないけど、それでいて、俺は、あろまさんが望むような関係にはなれないと思った。
言われた時でもぱっと頭に浮かんだのは、「藤田さんはどうなんだろう」だった。
……こんなのって、酷いかな。
ベッドで眠る、さっきよりは顔色の良くなった藤田さんを見ながら、俺は「どう思っているんだろう」と考える。
あろまさんにも言われて、藤田さんにも言われた。
((……じゃあ、“俺”の事は？ 実況者じゃない、『藤田 肇』の事))
そう、聞かれた。
(あんな顔、初めて見た)
ふぅ、と息を吐きながら、頭をベッドの縁に落とす。
スマホを取り出して、画面を何気なくいじり、写真フォルダを開く。
海で一緒にとったツーショットの写真。こっそりとった写真。でかけ先で一緒にとった写真や、俺がこっそりとっておいた写真だって入っている。
「……なんだろう」
見つけたい。俺が思っている心の奥にある、その言葉を。
(どうして、あの時)
藤田さんに迷惑だと思われるのが嫌だと思ったのだろう。
この人といられる時間は、楽しい。一緒にいるのが、楽しくて、嬉しい。
(どうして？)
いられないと寂しい。
さっきの「偶然」が、ただの「偶然」で終わってしまうかもしれない事が、悲しい。
(なんで…そう思うんだ、俺は)
でも、自分だけじゃ見つけられない。
(あろまさんは俺を好きだって言ってくれたけど、…好きって、どういう気持ちなんだ？)
俺は耐えかねて、携帯の履歴から、ひとつの名前を叩いた。
あろまさんは相談に乗ってくれると言っていたが、さっきのいまだ。
少し時間をおいたほうがいいだろう。
コール音が響いて、数回後に、相手が出た。
『もしもし、逢くん？』
「……はい、逢です。早くにすみません……ＦＢさん」
小さくそう言葉を返しながら、俺は息を吸った。
『ふぅん…、すごいね、その人』→←「けど、いまは」 ｓｉｄｅ あろま
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長閑(プロフ) - 可愛く出来るのが男主だけという不器用さです← しばらくもだもだしちゃいますがよろしくお願いします！ ありがとうございます！ (2014年12月27日 14時) (
レス) id: b1fbb6f323 (このIDを非表示/違反報告)
理緒 - 夢主君が可愛い過ぎて、読むたびに悶えてしまう笑ｷｭﾝｷｭﾝしますね^∀^* (2014年12月27日 8時) (レス) id: 41b8e562fd (このIDを非表示/違反報告)
長閑(プロフ) - ありがとうございます！こんな趣味丸出しの小説なんかでいいのかとどきどきしてますが頑張らせてもらいます！ (2014年12月27日 1時) (レス) id: b1fbb6f323 (このIDを非表示/違反報告)
鈴鹿 - この小説面白いです！更新頑張ってください！ (2014年12月27日 1時) (レス) id: 9ef6538fc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長閑 | 作成日時：2014年12月24日 21時
