検索窓
今日:8 hit、昨日:3 hit、合計:23,933 hit

“トゥ・ウォーリー”・アンド・“スルー・メイク・インテンションズ” ページ35

マークと仮拠点の自室に戻る為、散策しつつ歩いていると、眼の前に深緑の髪を揺らす青年が立つ。複雑そうな表情でそこに立つ青年、えおえおは、俺を呼ぶ。
「ちょっと来て」
 有無を言わさず踵を返し歩いて行くえおえおに、まぁ、と俺は後をついて歩く。たどり着いたのはえおえおの仮拠点自室で、部屋に入っていくえおえおについて入った。
「それで、どうかした?」
 俺の問いに、えおえおは沈黙する。視線は俺の脇腹に向けられている。ソフトマシンの自動修復が表面的には傷を塞いだが、内部は修復されていない。ちょっとお腹軽い感じするね。マークもふんふんと脇腹に鼻を寄せてきた、俺はその鼻先をツンツン突く。
「…何で、俺を庇った?」
「うーん、そんなつもりは無いけどな。強いて言うなら、言われたから?」
「言われた、から…」
「んんー、そうだね」
 あっさりと俺がそう言えば、えおえおの視線が動き、今気づいたと俺の胸部に向けられた。
「…その左胸、どうした」
「ん? あぁ、えおえおちゃんじゃないよ。ジェネレータが動いたせいで赤熱化して変色しただけ」
 ひたすら身体を動かす為だけにジェネレータは動力を作り出す。だから排気や熱暴走を考えて作られていないせいで、ジェネレータは一度しか使えない。たぶん熱で溶けてるだろうな。
「…ッ何で残ったんだ、そんな状態なら、俺よりあんたの方が撤退すべきだっただろ!」
「えぇー…。な、何となく…?」
 ちょっとお茶目っ気を出す為に手を口元に持っていってキャピッ、としてみたら、えおえおにめっちゃ冷ややかな眼向けられた。マークも冷めた眼してる。お兄さん悲しい。
「ごめんて」
「……あんた、マジで気をつけろ。次は、…もう迷惑かけない」
「お兄さんは迷惑かけられるくらいの方が嬉しいけどねぇ。ハッハッハ」
「かけねぇっての!」
「アハハww ムキになっちゃってまぁw」
 まぁいつでもどうぞ、と言いながら、俺は踵を返して笑った。

トゥ・ビィ・コールド→←キーピング・バランス



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
55人がお気に入り
設定タグ:MSSP , 男主 , 軍パロ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

長閑(プロフ) - 悠莉@菜種油さん» ありがとうございます!楽しんで書いた小説を同じように楽しんで読んでもらえて嬉しいです(*´∀`)やや更新が遅れがちになっていますが、少しずつ更新させて頂きますので、よろしくお願いします〜 (2016年12月8日 22時) (レス) id: 323e0f8fe4 (このIDを非表示/違反報告)
悠莉@菜種油(プロフ) - 久しぶり(?)の新作に大興奮です!!過去作全てがドストライクで今回もドストライクっっ。最高です!!これからもよろしくお願いします(`・ω・´)ゞビシッ!! (2016年12月4日 9時) (レス) id: c4ac4be369 (このIDを非表示/違反報告)
長閑(プロフ) - ささはらさん» ありがとうございます!設定からもう趣味丸出しなので少しドキドキしながらの更新でしたが、楽しんでもらえて嬉しいです(*‘ω‘ *)更新頑張ります。気長にお付き合いください〜 (2016年11月14日 23時) (レス) id: 83e5a293f5 (このIDを非表示/違反報告)
ささはら(プロフ) - 更新お疲れ様です!設定と主君のキャラがドストライクでにやにやしながら読ませて頂いております。次の更新も頑張って下さい(*´-`) (2016年11月14日 20時) (レス) id: ca191c4974 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:長閑 | 作成日時:2016年11月9日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。