「あまりに嬉しそうだったから」 ページ9
「わ、ぁ」
目の前に並んだ色とりどりのケーキ達。俺は思わず表情筋が緩むのを感じた。
「この間散策してたら見つけてさ、一緒に来たくて」
「嬉しいです…！」
うきうきとショーケースに並んだケーキに眼を凝らす。
(どれを選ぼうかな、すごく美味しそう)
俺がケーキを選別していると後ろから、くす、と小さな笑い声が聞こえた。
「肇さん？」
「あ、いや、ごめん。あまりに嬉しそうだったから」
やんわりと笑みを浮かべ、肇さんは笑っている。そんな肇さんに、俺は首を傾げた。
「嬉しいですよ？ 肇さんと一緒ですし」
「……そ、ういうの、かぁ」
「ここに来れたことも嬉しいですけど、一緒に来れたことの方が嬉しいです」
そう言いながら笑う。肇さんは口元を抑えてそっか、と小さく頷いた。
「…と、りあえず選ぼうか。俺も選ぼ」
肇さんもケーキを見始め、俺はなににしようか悩む。
「…あれも美味しそう…、でもあっちもいいな…」
「……逢、どれで悩んでるの？」
「えっと、ショートケーキと、ラズベリーのグラサージュムース…。最初に食べたいと思ったのはラズベリーの方なんですけど、ショートケーキもやっぱり食べたいなって…。あっ、ガトーショコラ…うぅ、どうしよう」
「アハハ」
「…やっぱりベリーとショートケーキが譲れない…！ ガトーショコラは許す…！」
俺のよくわからない言い振りに、肇さんが笑いながらなにそれ、と言う。だって美味しそうだからしょうがない。
「ベリーかショートケーキで決定？ｗ」
「あ、ハイ」
「逢は強いていうならどっち？」
「え？ あ、う…、…やっぱりベリーですかね…」
「分かった。…すみません、ショートケーキとラズベリーのケーキ一つずつ」
え、と肇さんを見上げる。肇さんも食べたいケーキがあったんじゃないのか、と俺が慌てて声をかけようとすれば、肇さんは少し端の席に移動しようと軽く俺の手を引く。とりあえずついていき、席に座ってから肇さんに問う。
「あの、良かったんですか…？」
「いいよ。俺、前に食べようか悩んで諦めてたからさ」
「ふふ…っ」
「……どうしたの？」
くすりと笑った俺を、きょとんとした顔で肇さんが見た。
（可愛すぎツラい） ｓｉｄｅ Ｅ→←「デバガメ隊は一旦ここで終了かなー？」 ｓｉｄｅ Ｋ
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長閑(プロフ) - Chaosさん» そ、それはおシモネタの話のことでしょうか…？もしもおシモネタのお話でしたら、検討した後にこちらか、申し訳ないのですが個人サイトでの更新となります。その場合にはやや手間となりますがどうかご了承下さい。最後になりましたが、ありがとうございました！ (2018年1月16日 2時) (
レス) id: 90c3880b48 (このIDを非表示/違反報告)
Chaos(プロフ) - 完結おめでとうございます…！！あの個人的に最後までやっちゃうやつがほしいのですが気が向いたらお願いしたいです…！！ (2018年1月12日 17時) (レス) id: ca4f336d1c (このIDを非表示/違反報告)
長閑(プロフ) - ぶどうジュースさん» ありがとうございます〜！読んでくれた皆様のおかげで、無事完結しました。後は短編での登場がメインですが、また楽しんでもらえるよう頑張ります(*･ω･)最後までお付き合い下さりありがとうございました！ (2016年12月14日 14時) (レス) id: 92e94bc51d (このIDを非表示/違反報告)
ぶどうジュース(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れ様です！ずっと見続けていたシリーズだったので、にやにやしつつ寂しい気持ちです…。短編でまた、可愛い男主くんとeoheohさんのお話が読めることを楽しみにしています！ (2016年12月14日 2時) (レス) id: d5cf48f873 (このIDを非表示/違反報告)
長閑(プロフ) - みことの神隠しさん» ありがとうございます！最近更新が遅くなりがちですみません(´・ω・｀)更新頑張ります、読んでくださってありがとうございました！ (2016年10月3日 2時) (レス) id: 83e5a293f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長閑 | 作成日時：2016年7月7日 0時
