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「ぜーんぶ、…ぜんぶ、ぜんぜんちがうよ、」






ぴったりとくっついて、


2人の間に少しでも距離をあけまい


というようにさらにきつく抱きしめるうみ


でも力強いのは私を抱きしめる腕だけで


耳元でそう呟いたうみの声は弱々しくて


いまにも消えてしまいそうで


スマートで余裕のあるうみはもういない






「俺がAに言ったことにも、したことにも、1個も余裕なんてなかったよ」






うみはゆっくり、噛み締めるように話し始めた






「Aが俺をみてないの、わかってたから、さいしょっからね。でもなんでわかったとおもう?…Aのこと、俺はさいしょっからずーっとみてたから、だからわかったんだよ」






時折辛そうな表情を覗かせながらも


私の目をまっすぐ見つめて溢すうみの本音が、


そのまま私の心に染み込んでいく

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作者名:溺れて | 作者ホームページ:https://twitter.com/aotohimitsuno  
作成日時:2020年11月17日 7時

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