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温かくて、愛しい(Nside) ページ25
バカな嘘ついて
そんな嘘でも、信じて
でもまっすぐな気持ちに
どんどん
考え方が変わっていった
こいつの気持ちが
智に伝わって
それで幸せになってくれたら…
本気でそう
思うようになっていたんだ…
『…っのに』
なんで俺なんかに気を使うんだ
なんでお前が泣くんだよ
死んでるのに…
どうやったって俺は智を幸せになんて
できないのに…
「ニノ…」
「俺っやっぱりバカだけど…そんな自分は嫌いじゃないよ…？」
『……っ？』
「今度は俺が…ニノの手助けをする」
『なに、言って…』
「だから！ニノの恋を…手助けする！！」
「二人に気を使ってるんじゃない。もちろん、逃げてる訳でもない……」
今ここにニノがいるのに
何もしないなんて、できないよ
「会えるなら、会いに行こう？」
「会いたいなら！会いに行こうよ！！」
あぁ
本当…あんた
バカだなぁ…
"大ちゃんに、話したいことがあるんだ"
学校の中庭
あの、桜の木下で
待ち合わせした
どきどきとなる心臓
俺はようやく息を深く吸った…
「いいよ、ニノ…」
大ちゃんの瞳が小さく揺れて
意識が遠くなる最中
感じたんだ
温かい
愛しい…
そんな…気持ちを
「…智」
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作者名：青とんぼ
| 作成日時：2019年4月11日 16時
