【青春鉄道】行くぜ！九州在来線!! (ページ11)

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鹿児島の会いたい人夢主(死ネタ注意) ページ11

お盆を迎え、帰省ラッシュからやっと抜け出れた九州。
篠栗「おい、鹿児島ー。あれ、いねえ。
　どこ行きやがったんだ？あいつ。」
大神「どしたん篠栗。」
篠栗「お前鹿児島知らん？」
久大「なんかお墓参りていよったよ。」
篠栗「………やっぱりか。」

鹿児島は町のある墓地に来ていた。
その手には金色の懐中時計。その中には一人の少女のセピア写真が入っていた。
鹿児島「なあ、A。やっぱり路線と人間は結ばれねえのかな。」
彼女はこの町の女学生だった。
鹿児島とは同い年だったということもあり、仲が良かった。
鹿児島「篠栗や長崎は人と自分たちは違うのが分かってるからって、恋とかしねえんだよ。
でもさ、俺あいつらが好きな人いたっての分かるんだよ。」
路線と人間は根本的に違う。
そんな事は皆分かっているのだ。
でも彼女の事だ。「そんな事関係ないわ！私はそんなの気にならないもの！」と笑うに違いない。
鹿児島が好きなのは彼女のそういう所だった。
しかし、彼女は重い病を患っていた。
それが元で彼女は亡くなった。
最期も鹿児島に笑いかけて彼女は亡くなった。

A「もし生まれ変わっても、また私のこと好きでいてくれる？」
鹿児島「ああ、俺は必ずお前を見つけ出す。」
A「よかった。約束よ。……………………」

鹿児島「AッAーーーッ」

鹿児島は泣いた。いっぱい泣いて、気づいたら宿舎で寝ていた。五区「かんてつ、大丈夫？」
まだ幼い五区と六区がいた。鹿児島「ああ、大丈夫だ。」
六区「でも、泣いてたよ？」

鹿児島「お前たちには心配かけたな。よし、今度一緒に町へ出掛けよう。」
五区、六区「やったー！！」

そして、それからもう何年たっただろう。
五区は大神線いう名前になり、六区は主要航路である岡本航路になった。

２人ともよく彼女と遊んでいた。
そして、知らせを受けると鹿児島に気を遣ったのだろう。
２人で部屋の隅で泣いていたという

でも、何よりも変わらないのはこの写真。
そして、彼が探さなければいけない人。

いつかまた会える。
そう信じて彼は駅の方へ歩いていった。

彼が通り過ぎたあと、一人の少女が花の道を歩いていた。
A「あれ、今の人どこかでみたことあるような？
まあいいか。」
彼らが会えるかは神でさえも分からない