いとおしいね、

私の弟は、 ページ47

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小さい頃からずっと、｢お姉ちゃんの私が守らなきゃ｣と思っていた。その気持ちは大人になった今でも変わらない。



やさしくて素直ないい子で、たまにそれが原因で自分自身が傷ついてしまうこともあったけど、それでも笑って前を見る強い心を持っているのが、私の弟の太志だ。


真っ直ぐバレーに向き合う姿勢はとても尊敬できるし、すごくかっこいい。

バレーをする太志を見ていると、｢私も頑張ろう｣って思える。


日の丸を背負う選手になって、姉として誇らしいと思うと同時に、少し遠くなってしまったように思えて微かに寂しさも感じるけど、｢どうだ！私の弟かっこいいだろ！！すごいだろ！世界一だろ！！｣って気持ちの方が大きい。

それに、少し遠くへ行ってしまったように感じても、太志が必ず振り返って私の方に歩み寄ってくれるから。



結構負けず嫌いなところも、努力家で謙虚なところも、感謝の気持ちをちゃんと言葉にするところも。全部、太志の素敵なところだ。

そんな太志が、私は大好き。




太志が私の名前を呼んで、頭を撫でて、手を繋いで、笑いかけてくれる度に、｢太志のお姉ちゃんでよかった。太志が弟でよかった。｣って思う。


大切で、大好きで、いとおしい。たったひとりの、私の弟だ。









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