いとおしいね、

それから弟は考えます ページ21

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｢太志さあ、彼女とか結婚とか、どう？｣

｢どう？ってなんだよ。アバウトだな。｣



今日はオフのため、洸史とその辺をドライブしたり、スタバに行ったり、気ままに過ごしている。

スタバの店内の席に着いて雑談してる最中、洸史からとてつもなく大雑把な質問が飛んできた。


まあ、いずれしたいなあとは思うけど、なんだかんだバレーが優先なのだ。



｢考えないことはないけど、今はバレーかな。｣

｢だよな。…そうだ、お姉さんは？結婚とかしてんの？｣

｢いや、まだ………うん、まだ。｣



洸史に言われて思った。そういえば、Aって彼氏いるのかなって。姉のそういった話は今まで聞いてこなかった。

俺の中での姉は、いつも俺を一番に考えていて、俺以外見えていないみたいな感じだから。…実際どうなのだろう。


Aもいつかは結婚するのか。…どうしよう、とんでもない男とか連れてきたら。嫌だな。

まあ、姉はしっかりしているから、結婚する相手もきっと真面な人だとは思うけど。



｢ははーん！小野寺くん、もしやお姉さんを取られるのが嫌なのかね？｣

｢…別に。姉さんが幸せなら俺はいいよ、それで。｣

｢いてっ、｣



洸史の頭にチョップを喰らわせて、ストローを口にくわえる。


姉が幸せならそれでいい。
……それでいいんだけど。もう少し独り占めしていたいと思う。暫くは、俺だけの姉でいてほしい。

姉が結婚したら、その時は俺も考える。









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