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｢桔梗隊長はどうかわからないけど、志摩はそうかもね。｣
｢やっぱり？！Aちゃんもそう思う？！！｣
｢志摩って結構わかりやすいから。｣
伊吹は新たに、志摩をいじる話題を手に入れてしまったようだ。志摩、お疲れ。心の中で拝んでやった。
やっぱりそうかあ、と頷いている伊吹はきっと桔梗隊長の旦那さんの話や羽野麦さんの話も知っているはずだ。
それらを知っていて、更に桔梗隊長の一途さもわかっているから、志摩は何も出来ないでいる。
｢志摩さあ、なんか遠慮してるみたいなんだよね。｣
｢…桔梗隊長の旦那さんに？｣
｢あ、Aちゃんも知ってる？｣
｢まあ、桔梗隊長には気にかけてもらってるから。女同士だし、色んな話をするんだよ。｣
｢え、え、それって恋バナもする？｣
｢恋バナって…また若い言い方するねえ、伊吹。｣
｢もしかしてAちゃんも、ウフフってるの？｣
｢ウフフ…？また伊吹言葉か、｣
｢え、Aちゃん…？ウフフなの？｣
｢残念ながら、私にウフフの相手はいませんよ。｣
｢じゃあ俺は？立候補してもいい？｣
｢立候補って…、｣
立候補制とは、また新しい。ニコニコと笑いながら言うから、本気なんだか冗談なんだかわかりづらい。が、流石に本気にはできない。同じことをもう一度言うが、私と彼はまだ会って話すのは二回目である。こんなことを言えば伊吹に"そんなの関係なくない？"と、一蹴されてしまいそうだが。
視線を壁一枚挟んだ向こう側で話している二人に向けて、それからそっと目を伏せた。
｢……しばらくそういうのは、いいかな。桔梗隊長と志摩の行く末でも見守るよ。｣
｢つれないね〜…。でもそれは乗った！Aちゃんはさ、志摩に可能性あると思う？俺は結構ありだと思うんだけど！｣
｢さあ、どうかな。志摩の頑張り次第だけど、｣
｢だよね〜、あいつもう少しくらい押していかない、と……｣
｢…まあ、人は誰かの代わりになんてなれやしないからねえ。｣
どうにもできないことは、案外たくさんある。心の内側が、冷えていく感じがした。
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みず。(プロフ) - 樹さん» はじめまして！たくさんの嬉しいお言葉ありがとうございます…！励みになります！！ (2020年10月11日 17時) (
レス) id: 8c2fd9630e (このIDを非表示/違反報告)
樹 - はじめまして。菊の花に縋る、MIU夢の中でも一番に好きな作品です。初めから読み直しては毎回志摩さんと主人公さんの距離にきゅんとしています。評価の星が複数回押せないのがもどかしい！続き楽しみにしています。 (2020年10月11日 8時) (レス) id: c294f25bdb (このIDを非表示/違反報告)
みず。(プロフ) - リトルバードさん» はじめまして！とても嬉しいです…！ありがとうございます！！ (2020年10月6日 20時) (レス) id: 8c2fd9630e (このIDを非表示/違反報告)
リトルバード(プロフ) - みず。さん、はじめまして！主人公ちゃんと志摩さんの微妙な関係がすごく現れていて読んでてキュンキュンしました！更新楽しみにしています！ (2020年10月6日 18時) (レス) id: fd0b490cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：静 | 作成日時：2020年9月21日 23時
