エメラルドの箱庭 (ページ3)

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ふたりは、ページ3

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｢俺ら、ニコイチらしい。｣

｢…えっ、なんの話？｣

｢いや、なんか…コンビ名みたいな？｣

練習の休憩中にふと思い出して、隣で水分補給をする太志に向かって唐突に話を振る。

どうやらファンの方の間で、俺と太志は"ＪＴのニコイチミドル"と言われているらしい。

太志がわざとらしく｢Aとニコイチか〜…｣と嫌な顔をするので、ペットボトルで軽く肩を殴ると、すぐに殴り返された。

｢俺たち仲良しだもんな。｣

｢え、そうなの？初耳。｣

｢そろそろ泣くけどいい？？？｣

俺が泣き真似をすると、｢それはキツい｣と太志に言われた。マジで泣くぞ。その後、すぐに｢冗談冗談｣と笑われる。顔はマジだったけどな…？

基本的に、行動するときは隣にいつも太志がいるし、暇なときも太志と時間を潰したり、遊んだりすることが多い。そう考えると、ニコイチというのはしっくりくるかもしれない。

ライバルで、仲間で、ニコイチ。太志の存在はでかいな、と改めて実感する。

｢まあ、響きは悪くないよね、｣

｢じゃあニコイチ採用で。｣

｢賛成。｣

｢うえ〜い｣とグータッチをして、俺と太志は練習に戻った。

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