きっと、素敵な日になる (ページ7)

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｢え、小野寺くん？｣

暫くしてやってきたのは小野寺くんだった。石川くんは小野寺くんに連絡していたらしい。

彼は私の声に片手を挙げて応える。ひょこっと、2mの高身長とは思えないほど可愛らしい効果音が聞こえてきそうだ。

彼は私の隣に腰を下ろして、"車で来たから烏龍茶で"と店員さんに言う。

｢いやあ、急に呼び出してごめんなあ、太志！｣

｢わざとらしい〜。丁度暇してたから大丈夫だよ。｣

石川くんはニヤニヤしながら小野寺くんに、"Aがさあ、また振られたらしくて。今慰め会中だったの"と言う。
私は、"本当のことだけど言うなよ！"と目で訴えるが、石川くんには気づいてもらえない。

｢この先一生独身の未来しか見えないらしい。｣

｢…へえ。｣

｢本当…、折角来てくれたのにこんな話で申し訳ない……。｣

｢それは全然良いんだけどさ、｣

小野寺くんは烏龍茶の入ったグラスを片手に、私を一瞥した。
烏龍茶を一口飲んで、それから柔らかな低い声で言う。

｢ねえ、俺は？｣

｢…え？｣

｢俺だったら一生Aのこと大事にするよ。｣

"俺じゃだめ？"、そう言っていつもの優しい笑顔を浮かべるから、顔に熱が集まってパニックになる。
助けを求めて石川くんを見るが、声が出ないくらい笑ってテーブルに突っ伏していて機能しない。

小野寺くんの方を見たらバッチリ目が合って、"顔、真っ赤"と笑われてしまった。

いや、本当に吃驚だし、満更でもない自分にも驚いてる。

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