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『つ、着いてしまった...。』


唯でさえ近寄り難いくらい綺麗なマンション。

念のため亜嵐さんに書いてもらった部屋番号のメモを片手に歩いた。


綺麗な茶色のドアを目の前に、少し気が引けてしまう。

そっと伸ばした指先でインターホンを押した。



少ししてからガチャっと開いたドア。

スウェットなのにキマってる中務さんが出てくる。




『こ、こんにちは』

「...」

『ちょ、閉めないでくださいっ!』


「...なんでいるん?」

『亜嵐さんに任されました...!』




挨拶をした瞬間にゆっくりと故意に閉じられるドアを急いで止めると、呆れたように溜息を吐かれた。

それから顎にかけていたマスクを上にあげて、そっぽを向く。



「帰れ」

『え、なんでですか?』

「察しろや、」



「...移るやろ」

『でもっ、まだあの時のお礼してないです...!』



中務さんの気遣いと優しさに締めつけられる胸。


なんと言われようと引き下がる訳にはいかない。

だって、今日の私の仕事だもん。


じっと中務さんを見つめて"帰らないアピール"をし続けると、2度目の溜息を吐かれる。



「マスク、ちゃんとつけろよ」

『も、持ってないです...』

「やるから。」


室内に入っていった中務さんのあとを追って、私も静かに靴を脱いで家へ上がった。







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- 心にストンと落ちてくる葵子さんのお話にいっつも助けられてます。更新大変かと思いますが頑張ってください!応援してます! (2018年8月17日 1時) (レス) id: db0c6e08f6 (このIDを非表示/違反報告)
さちまる◎ - とてもおもしろかったです!佐野くんのお話も見てみたいです。これからもがんばってください!更新楽しみにしてます!! (2018年3月30日 18時) (レス) id: ed9abe364f (このIDを非表示/違反報告)
葵子(プロフ) - 莉愛さん» わあああ!!めっちゃ嬉しいです...!(;Д;)(;Д;)ありがとうございますっ!!本当に励みになります! (2018年3月27日 23時) (レス) id: 6b76cfea77 (このIDを非表示/違反報告)
莉愛 - 言い忘れてました(汗)初めまして!更新頑張って下さい! (2018年3月27日 22時) (レス) id: 936ea7fe0b (このIDを非表示/違反報告)
莉愛 - 私、この作品大好きになりました!これからも葵子さんの素晴らしい作品を期待しています!頑張って下さい! (2018年3月27日 22時) (レス) id: 936ea7fe0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葵子 | 作成日時:2018年3月9日 17時

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