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「…で、そこでお会いしたんですよねぇ。」
「「「?」」」
「えっ。ちょっと丸山さん、今ので話終わりですか?」
「え?はい。」
「すごいマル。今お客さんとスタッフさんの顔むっちゃキョトーーンとしてるわ。」
「アマース!!」
「えっ!?このお菓子、辛いんやろう?」
「カラース!かぁ!(カラス真似」
アハハ…。
なんだこの会場の乾いた笑いは…
収録の後は雑誌の取材だった。
「そこで僕改めて思ったんですね。鮭・鮫・蝉は僕の人生において重要なワードなんだって。」
「なるほど!次の質問に行きますね!」
あれ。すべったかな。
「…あかん。あかんねん。いけないんだよ。僕はこんなんじゃ。」
一日のスケジュールが終わって楽屋に戻り、壁に手をついてうなだれた。
今日一日の丸山隆平は最悪だ。トークも落ちず、ネタを選択ミスし、すべりまくる。
今を駆けるアイドルとしてどうなんだ。
あ。Mステでこけるのはわざとですよ←
「馬っ鹿…。」
自分の顔をぺしっと平手打ちした。
「まる。」
その手を誰かに握られた。
顔を向けるとすばるくんだった。
「この後空いとるか?」
「……まぁ。」
「行こうやっ。」
手を引かれて現場をあとにする。
マネージャーの車を断り、ふたりで暗い夜道を歩く。
人がほとんどいない。なんかラッキーやな。…気分的に。
「君が君らしく居てくれた時にー♪」
あ。大倉と俺で歌った『二人の花』や。
「この歌いい歌やでな!!」
「そうですかぁ?失恋の歌ですよー?」
「まぁいいやん。聴けや。」
『君が君らしく居てくれた時に 僕は僕らしく居られたかなぁ?』
わー…やっぱり渋谷に歌わせたら全然ちがうわ。
すばるくんのビブラートやこぶし、誰にも負けへんよ。
『咲いた花びら舞い落ちた 僕の掌するりぬけ
伝えきれずに閉じた言葉さえも』
最後まで歌ってくれるのかな。
聴かせてよすばるくん。
Cry...
I miss you night...
I need your love ...
「マル!」
「えっ。」
「続き!お前のソロパートやろ!」
「いや気持ちよく聴いてますからどうぞ最後まで…」
「忘れてん!教えて!」
聴いてこの人はどうする気なんや。
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すう(プロフ) - ヨコヒナのお話は『ザ・夫婦』!!!なんかいーですね!!でももっと二人の様子が見たい!!って思っちゃいました!!あと倉安のその後の進展も気になります〜! (2016年4月1日 20時) (携帯から) (レス) id: 6332ed8d6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サラコ | 作成日時:2013年7月8日 17時