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章大の音楽が好き。
紡ぎだす言葉も。
全てが私を捉えて離さない。
だけど・・・
もし、章大が何も持ってないただの男でも。
大好きだよ。
理屈じゃない。
存在そのものが・・・
私には特別なの。
嘘ついてごめんね。
傷つけてごめん。
気付いたら、涙がぽろぽろこぼれてた。
苦しいぐらい、嗚咽がこぼれる。
みんな、私を見てる。
曲が終わっても、止まらなくて・・・
清水先生が、私の肩を抱いてくれて、
会場の外に連れ出してくれた。
外の空気に触れたら、
体調の悪さを突然自覚した。
頭痛と腹痛、それに気だるさが一気に襲ってくる。
足元がふらついて、
ホテルのロビーで、ソファに倒れこんだ。
清水先生がいきなり私の目の下の涙袋のところを、
人差し指で引っ張った。
驚いたけど、抵抗する気力もない。
「貧血はそんなにひどくないみたいだけど。
酔ったのかな。
バーに行くのは、
今日はやめ。
上に部屋取ろう。
ゆっくり休んでくといい」
さっきのは、診察だったみたい。
それよりも。
どういう意味？
手際よくホテルの従業員さんを呼んで、
部屋を予約して。
「部屋まで送る」
そう言った清水先生に抱えられるようにして、
エレベーターに乗り込んだ。
もしかして、このまま、
何かされちゃう？
いやいや。
清水先生はノリは軽いけど、
何回食事しても、
手さえ繋がれたことないほどの紳士だ。
もう頭が回らない。
頭痛でがんがんしてきて・・・
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2017年8月28日 16時
