アイツの空５ (ページ9)

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目が嫉妬でゆらゆら揺れてる。

オトコそのものの顔してて。

・・・逆らえない。

章大の好きにさせてあげたい。

章大の首筋に私も唇をつけた。

しるしなんかはつけないけど・・・

優しくキスする。

章大が、少し驚いたような顔で、
私を見て。

もう一度、唇を重ね合う。

「お前にこんなことしてええんは、俺だけやからな？」

初めて、お前って、呼ばれた。

強い独占欲。

見せつけられて、
他の男なら、
うんざりするのに。

胸の奥がじんて熱くなった。

それに呼応するように、カラダも・・・

「ほんまお前はやらしいな。
もう感じてるわ・・・」

意地悪に唇を歪めた顔も愛しい。

全部全部、愛してる。

いつもよりずっと激しく求められて。

終わってから、
亮くんがどうしてあの場所に来たのか、
話して。

章大も落ち着いて聞いてくれたけど・・・

その後、疲れて少し眠っちゃってたみたい。

目が覚めたら、
もう外が薄暗くなってた。

「起きた？」

章大が私の顔を覗き込んだ。

もう怒ってなくて、優しい声。

ほっとして、
涙ぐみそうで。

慌てて、俯く。

「どうした？
泣かんとって？」

章大が私を抱き起こして。

じっと見つめて聞く。

優しくされたら、涙腺て、緩むんだ。

ぽろって涙が一粒、こぼれ落ちた。

「なんで泣くねんな・・・」