アイツの空５ (ページ46)

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いつも通りのガサツさで、
励まして欲しい・・・

翌日は母と叔父と、
またフレンチに。

前はいきなり亮くんがやって来て、
食べ損ねたわけだから。

今日は思いっきり味わおう。

店に着いた時、
清水さんはいなくて、
それだけでもほっとした。

誕生日だからって、
叔父が、

毎年通りに、
新作のブランド物をプレゼントしてくれる。

今年はバッグだ。

「ありがとう」

「Aが喜んでくれるのが一番だからな」

プレゼントもらった私よりも嬉しそうな叔父の笑顔を見るの、
子供の頃から好きだった。

デザートになって。

それまであんまり話さなかったお母さんが。

「お兄ちゃん。
昔、結婚許してくれてありがとうね。
あの時、許してくれなかったら、
私、今ごろ、ここにいなかったかも。
今、すごく幸せ」

急ににこにこしながら、そんなこと言い出した。

叔父も、あんまりの唐突さに驚いてる。

「だから・・・
Aも好きな人と結婚させてあげたいの」

「あの、錦戸君は。
彼氏じゃなかったんだろう？
結婚が嫌で、
あの子に彼氏のふりでも頼んだの？
俺も強引だったかなって反省した。
だけど、好きな人なんていないんじゃないのか？」