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アンコールの曲で、
ちょこっと涙ぐんじゃったことは、
ショータには内緒。


「感動したあ」


興奮冷めやらぬ私を、
ショータが、裏口に連れてく。

どこ?

いつの間にか、スタッフ用の、
パスカードを持ってて。

私の分まで。


連れてこられたのは、
メンバーの控え室。

ドアの横に、

手書きで、クロスザスカイ様って書いてるし。

きっとそう。

なんで?なんで?


頭の中が、
パニック状態。

ショータが慣れた感じで、
ドアをノックした。


「はあい」


緊張感のない返事が返ってきて。

ドアが半分開く。


上半身裸のドラムの大倉くんが、
顔をひょこって出した。

うわあ。

本物。

ホンモノだあ!!!


思わず後ずさり。


「あ、ヤス。
来とったん?」

ショータの事?

そうだよね?


パニックから抜けられない私に、
ショータがにこって笑った。


「どうぞ。
A先輩も入ろ」

自分の控え室みたいに言うの。



中には当然だけど、

ボーカルの錦戸亮くんと、
ベースの丸山隆平くんがいて。


私を囲んでじっと見てる。


「誰?」


錦戸くんが、不機嫌そうに、
ショータに聞くから。

私が怖い。


他の二人は、歓迎ムードなのに、
この人、めちゃめちゃ私を拒絶してるもん。

無理言ってついてきたわけでは決してないんだけど。


「ヤスの彼女ですか」


大倉くんに聞かれて、
顔が赤くなってるのが、
自分で分かって。

恥ずかしい。

ショータに気付かれてしまうではないか。


「んー、うちの会社のA先輩。
お世話になってるねん。
クロスザスカイのファンていうから。
連れて来てん」

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作者名:fool x他1人 | 作成日時:2017年7月7日 9時

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