20 ページ21
「すいません。
すぐに直します」
ショータが謝って慌てて書き直し始めた。
先月号の締め切りがやっと終わったところで、
もう今月号の企画会議。
会議室では、相変わらず、
シンゴがピリピリしてる。
「どれもこれも、
過去の焼き直しみたいな企画ばっかや。
誰かもっと目新しいんないんか」
そうは言っても。
溢れんばかりの泉のようにアイデアが浮かんだら苦労しないよな。
そこに、
結衣ちゃんがコーヒーを人数分持って来た。
ショータに、
「頑張って」
可愛いガッツポーズしてる。
ショータも嬉しそうにはにかんだ。
はあ。
なんでこんな場面、見ちゃったんだ。
結衣ちゃんが出てった後。
ショータが、
「はいっ、いいですか」
元気よく、手を挙げた。
「おお、なんや」
シンゴがショータを促す。
「あのお、
奥さんになっても、
持ち続けてる夢っていう企画はどうですか。
モニターの人に協力してもろて。
アンケートも取って」
ショータ、そんなこと考えてたのか。
「うーん。
切り口によってはおもろいかもな。
資格試験とかの情報と合わせればな。
ショータ、また詰めて企画書出してくれ。
とりあえず、
今月の巻頭記事は、
Aが出したプチ贅沢シリーズ第一弾、
自分へのご褒美旅企画でいくか」
たまには、
贅沢をしたいのが女心だと思うんだよね。
576人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:fool x他1人 | 作成日時:2017年7月7日 9時