青の微熱(1)

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ｻﾞｰﾝ...









青い海









大きくて広くて全てを洗い流してくれて
フラフラの体で海に入る









「...っ...！」









隆弘くんの液体が割れ目からたくさん垂れ流れて









「もう...無理...っ...」









こんな毎日をいったい
どうやって生きていけばいいんだろう









.









苦しい




辛い




痛い









「...消えてしまいたい」









目を閉じて
まるで水に自分が溶けていくような感覚









.









このまま溶けていなくなってしまえば









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ｻﾞｯ...









真「...哀しいことがあると海に入るって」



真「初めて会った時も海におったよな」









力強い腕に後ろから抱きしめられる









真「Aはいつから一人で戦ってきたんや...？」









そうだったね



真司郎は私が辛くて苦しい時、いつも見つけてくれて









「真司...郎...」









優しい声に誘われて
振り返って正面から真司郎に抱きついて









「ごめんね...私のせいでクラスの皆と...」



真「そんなんAのせいちゃうよ」









.









真「...良かった、A話してくれへんと思ってた」









そう言って優しく笑って









.









いつもいつも声を出すことが怖くて
自分の中でずっと押し殺していた感情









「あのね...私...」









お願い、真司郎








.









「2年前...15歳の時に隆弘くんに襲われたの」









「それからずっと黙って耐えてきた」



「それしか方法が無いって思ってた」







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「本当は真司郎にこんな事言うの怖いの」



「怖がらせたらどうしよう、嫌がられたらどうしよう」









「でも、もう...もう無理なの...っ...」









.









「お願い...助けて...っ...！」









お願い、真司郎





この歪んだ世界から
どうか私を連れ去って









.









隆「ただいま」



母「隆弘！どうしよう...これから台風が来るのに...」



隆「どうしたの？」



母「さっきAから連絡があって...しばらく帰らないって！」









母「Aが...っ...これから真司郎くんと東京に行くって...！」









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どうかこの手を離さないで






私たちにその力を勇気を愛を＿...







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