風邪とは違う熱 ページ7
Kei Side
それは俺の理性をAが無意識に揺さぶる言葉。
「でもごめんね。
お風呂と部屋着借りちゃった。
いくら伊野ちゃんが使ってって言ってくれたって熱で覚えてないかもって考えればよかったよね。」
その言葉で改めて彼女の格好と彼女の香りを意識させらる。
それを意識した途端に自分の中で風邪からではない熱がせり上がってくるのが分かる。
『まずい。まずい。』
彼女は相変わらず肩が少し出ているし俺が渡した部屋着の下は丈が膝丈になっていてナマ足が見えてしまっている。
そして一番マズイのは彼女から漂う香り。
いつも香りが好きで使っているシャンプーが彼女の元からの良い香りと混ざって容易に理性を飛ばすものになっている。
俺は自分の熱を抑えながら冷静に返事をする。
「ううん。気にしないで。
俺のわがままで泊まってもらったんだから。」
俺の言葉で彼女の顔が急に曇った。
『わがまま』
何気なく言ってしまった一言。
だけど
この言葉が俺のことを彼女が大きく誤解してしまうスイッチになってしまった。
でも俺はAの様子が変わったことに
すぐに気付いてあげれなかった。
自分の中の風邪とは違う熱をどうにかしようと必死になっていたから。
けど冷水を浴びせられたような彼女からの言葉で一気にその熱は無くなる。
それはまるで懐きはじめてくれた猫が自分のせいでまた遠くに行ってしまったようなもの。
「ねぇ。伊野ちゃん。」
彼女の今までとは違う声色に何事かと思い彼女を見る。
するとAは気まずそうに口を開く。
「その。
こういうことって他の女の子のお友達にもしてるの?」
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☆☆さお☆☆(プロフ) - naaさん» コメントありがとうございます。 自分の書いたお話しを楽しんでいただけていてまた更新を頑張ろうと思います。 言葉の使い方ですが二人の清い雰囲気を出す為自分でも気をつけている点なのでそのようなお言葉をいただけてとても嬉しいです。 (2018年2月15日 20時) (レス) id: 59a83aa7ad (このIDを非表示/違反報告)
naa(プロフ) - 凄い楽しくて何より言葉の使い方がとても綺麗なので読んでてて心地よくなります!これからもゆっくり頑張ってください!更新楽しみにしてます。 (2018年2月15日 14時) (レス) id: dce36abc3b (このIDを非表示/違反報告)
☆☆さお☆☆(プロフ) - 苺にゃん´`*さん» コメントありがとうございます。 とても嬉しくお話しを書く励みになります(>_<) お話の方も頑張って更新していきたいと思います。 (2018年2月14日 21時) (レス) id: 59a83aa7ad (このIDを非表示/違反報告)
苺にゃん´`*(プロフ) - すっごく面白いです! キュンキュンします! 更新楽しみにしてま~す! (2018年2月13日 23時) (レス) id: 9828435108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆☆さお☆☆ | 作成日時:2018年2月11日 1時