恩返し ページ6
Kei Side
『熱って恐ろしい』
Aからの話を聞いて朧気だか抜け落ちた記憶が蘇ってきた。
『恥ずかしい。
俺相当Aに甘えてたじゃん』
熱とはいえ普段からは考えられない行動。
俺は自分の中にある今まで我慢していた彼女への想いが昨日止められなかったことを知る。
『ヤバいどうしよう。
好きって言ってないよね？
変なことしてないよね？
いやそもそも抱きついてるのがアウトじゃん。』
とにかく彼女に先に謝らないとと思い動揺する中で彼女の目を見れず謝る。
「Aごめん！
俺全然覚えてなくて。
あの、抱きついた以外では何か嫌なこと俺してなかった？」
彼女は俺の気持ちを察して優しく俺の知りたいことを教えてくれる。
「ううん。 大丈夫だよ。
伊野ちゃん約束してくれた通り私が嫌がるようなこと何もしてないよ。
さすがに抱きつかれたのは驚いたけどでもそれだけだったし。」
よかったぁ。
一気に安堵する。
そして彼女は俺の顔を見て安心した顔を見せる。
「それに熱も下がってきてるみたいだね。
顔色が昨日より全然良くなってる。
可哀想かなって思ったけど昨日途中で何回か起こして水分取ってもらったのがよかったのかも。」
その言葉で彼女の顔を今日初めてちゃんと見ると目にはうっすらクマがある。
「ごめん！
起こしてってAずっと起きてたの？」
彼女が俺の看病をしてくれる為に夜通し起きてたかもしれないと心配になる。
すると
「ううん。
気にしないで伊野ちゃんが熱にうなされてた時に私も起きてお水の用意しただけだから。」
今日は平日。
彼女もあと何時間後には会社に出勤する。
それなのに俺の為にそこまでしてくれたことに申し訳なくなる。
俺が静かになったのを気にしてAがまた話し掛けてくれる。
「伊野ちゃん私のことは気にしないで。
今までたくさん助けてもらったから恩返しなの。
私は伊野ちゃんが元気になってくれればそれでいいんだよ。」
Aの優しさが心に沁みる。
「ありがとぉ。
俺Aのお陰で明日はきっと元気になって仕事行けると思う。」
「よかった。
でもあんまり無理しないでね。」
そして彼女が申し訳なさそうに昨日の夜のことを話す。
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☆☆さお☆☆(プロフ) - naaさん» コメントありがとうございます。 自分の書いたお話しを楽しんでいただけていてまた更新を頑張ろうと思います。 言葉の使い方ですが二人の清い雰囲気を出す為自分でも気をつけている点なのでそのようなお言葉をいただけてとても嬉しいです。 (2018年2月15日 20時) (
レス) id: 59a83aa7ad (このIDを非表示/違反報告)
naa(プロフ) - 凄い楽しくて何より言葉の使い方がとても綺麗なので読んでてて心地よくなります！これからもゆっくり頑張ってください！更新楽しみにしてます。 (2018年2月15日 14時) (レス) id: dce36abc3b (このIDを非表示/違反報告)
☆☆さお☆☆(プロフ) - 苺にゃん´`*さん» コメントありがとうございます。 とても嬉しくお話しを書く励みになります(>_<) お話の方も頑張って更新していきたいと思います。 (2018年2月14日 21時) (レス) id: 59a83aa7ad (このIDを非表示/違反報告)
苺にゃん´`*(プロフ) - すっごく面白いです! ｷｭﾝｷｭﾝします! 更新楽しみにしてま~す! (2018年2月13日 23時) (レス) id: 9828435108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆☆さお☆☆ | 作成日時：2018年2月11日 1時
