素直になれない ページ14
思考は昨日の夜から今に戻り目の前の昨日とは違う伊野ちゃんを前にしている。
そして彼の目を見れず下を向く私に彼は甘く名前を呼ぶ。
「やだっ。」
伊野ちゃんからの呼びかけに下を向いたまんま拒否をする。
だけど彼はもう1度同じことを言う。
「お願いだから。
ね。少しだけこっち見て俺の話聞いてよ。」
こういう時に彼は絶対に諦めない。
それを知ってるから私はゆっくり顔を上げて彼を見る。
すると少し安心した表情を彼は見せる。
「さっきも言ったけどこの家に女の子が入ったのはAが初めてなの。
それだけじゃないよ。
A以外の女の子の友達はいないから。
だからAが言ってたその先のことなんてしてないの。
もちろんAに対しても絶対にしない。」
「ウソだもん。」
私は年下の友達相手に何を言ってるんだろう。
彼は私の子供っぽい返答に真剣に答えてくれる。
「ウソじゃないよ。
Aとしか連絡取りたくないし会いたいと思わないから。
それにAは大切な友達だから心も身体も傷付けたくないの。」
それでも彼の言葉を今日は素直に受け取れない。
「じゃあ何で女の子の友達がいないのにあんなに慣れたように私に抱きついたの？」
それに対して彼は辛そうな顔をした。
「ごめん。納得できないかもしれないけど慣れてるなんて全然ないから。
だけど抱きついたのは身体と心が弱っててAに甘えたかったのかも。
弱ってるところも他の人には見せたくなくてAには見せてもいいと思ってるからかな。」
彼の普段聞かない言葉に動揺する。
そして彼からの続きの言葉に私も辛くなる。
「だけどごめんなさい。
男にあんなことされて怖かったよね？
さっき心も身体も傷付けないって言ったばっかりなのに全然守れてない。
せっかくAは俺のこと心配して看病してくれたのに。」
抱きつかれたのは嫌じゃないない。
それで伊野ちゃんが安心して寝てくれたから。
心も身体も傷付けないって言葉だってちゃんと守ってくれてるからその先が無いって分かってる。
私は伊野ちゃんが他の女の子にも同じようなことしてたら嫌なの。
彼に大切にしてもらってるのが私だけじゃないって思ったから。
きっと伊野ちゃんの周りには私なんかより可愛くて面倒じゃない女の子がたくさんいるはず。
だから他の女の子にも同じことしてるの。
そして心の中にある疑問が口から出てきてしまう。
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☆☆さお☆☆(プロフ) - naaさん» コメントありがとうございます。 自分の書いたお話しを楽しんでいただけていてまた更新を頑張ろうと思います。 言葉の使い方ですが二人の清い雰囲気を出す為自分でも気をつけている点なのでそのようなお言葉をいただけてとても嬉しいです。 (2018年2月15日 20時) (
レス) id: 59a83aa7ad (このIDを非表示/違反報告)
naa(プロフ) - 凄い楽しくて何より言葉の使い方がとても綺麗なので読んでてて心地よくなります！これからもゆっくり頑張ってください！更新楽しみにしてます。 (2018年2月15日 14時) (レス) id: dce36abc3b (このIDを非表示/違反報告)
☆☆さお☆☆(プロフ) - 苺にゃん´`*さん» コメントありがとうございます。 とても嬉しくお話しを書く励みになります(>_<) お話の方も頑張って更新していきたいと思います。 (2018年2月14日 21時) (レス) id: 59a83aa7ad (このIDを非表示/違反報告)
苺にゃん´`*(プロフ) - すっごく面白いです! ｷｭﾝｷｭﾝします! 更新楽しみにしてま~す! (2018年2月13日 23時) (レス) id: 9828435108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆☆さお☆☆ | 作成日時：2018年2月11日 1時
