大きな誤解 ページ11
Kei Side
俺の返しに対してAは続ける。
「あんな甘えた感じで泊まってなんて言われたら女の子はみんな伊野ちゃんのお願い聞いちゃうよ。
それに。」
次の言葉を出すのに戸惑う彼女は下を向きながら自分の手を握りしめた。
そして
このあとの言葉は今さっき俺が拍子抜けしたなんて思ったのを後悔するものだった。
「抱きつき方だって慣れてたもん。
あんな風に胸に顔埋められたら私は固まっちゃうだけなの。
だけど他の女の子は伊野ちゃんが望むその先もきっと許してくれるんでしょ？
だけど」
『俺が望むその先って？』
Aの言葉が理解できないまま彼女は続きを話す。
「私にはそういう経験ないから伊野ちゃんと他の女の子が泊まってここでしてることは私には出来ない。
伊野ちゃんには必要ないかもしれないけど私は純粋な友達でいたいの。」
『そういう経験』
彼女が言葉で直接言えなかったワードが
頭に浮かぶ。
彼女の誤解が大変なものと気づき冷や汗が出る。
「まって！それは違うから！
誰にでもやってるわけじゃないから！」
「知ってるよ。でも女の子の友達とはしてるでしょ？」
俺は女の子を泊まらせることや抱きついたりに対して「誰にでも」って言ったつもりだった。
だけど彼女はそれを女の子としている行為と受け取ってしまった。
俺は焦って否定の言葉を伝える。
「ねぇ。違う。誤解だから！」
「でも慣れてたもん。」
俺の言葉を拒否するA。
『何で大好きな子からこんな風に思われちゃってるの？』
そして彼女の言葉は俺に対して冷たくなる。
「ごめんなさい。
伊野ちゃんのプライベートのこととやかく言っちゃダメだよね。
体調も悪いのに嫌な気分にさせちゃてるよね。」
完全に誤解をしているAからの言葉。
下を向いて俺の顔を見てくれない。
『そもそも、必要ないってなんなの。』
自分がAをとても大切にしていることが彼女には全然伝わってない。
このまま彼女がこの部屋を出たら友達関係でさえ終わってしまうかもしれない。
だから
それを回避する為にギリギリのラインを攻めることに決めた。
それは俺のAに対しての気持ちが知られてしまうかどうかのライン。
そして
「A俺のこと見て。」
甘く優しく呼び掛けて彼女の心に入り込むようにする。
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☆☆さお☆☆(プロフ) - naaさん» コメントありがとうございます。 自分の書いたお話しを楽しんでいただけていてまた更新を頑張ろうと思います。 言葉の使い方ですが二人の清い雰囲気を出す為自分でも気をつけている点なのでそのようなお言葉をいただけてとても嬉しいです。 (2018年2月15日 20時) (
レス) id: 59a83aa7ad (このIDを非表示/違反報告)
naa(プロフ) - 凄い楽しくて何より言葉の使い方がとても綺麗なので読んでてて心地よくなります！これからもゆっくり頑張ってください！更新楽しみにしてます。 (2018年2月15日 14時) (レス) id: dce36abc3b (このIDを非表示/違反報告)
☆☆さお☆☆(プロフ) - 苺にゃん´`*さん» コメントありがとうございます。 とても嬉しくお話しを書く励みになります(>_<) お話の方も頑張って更新していきたいと思います。 (2018年2月14日 21時) (レス) id: 59a83aa7ad (このIDを非表示/違反報告)
苺にゃん´`*(プロフ) - すっごく面白いです! ｷｭﾝｷｭﾝします! 更新楽しみにしてま~す! (2018年2月13日 23時) (レス) id: 9828435108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆☆さお☆☆ | 作成日時：2018年2月11日 1時
