心の距離【Kei.I】 Second (ページ44)

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あたたの知らないおねがいごとページ44

私が伝えなきゃいけないもう1つのこと。

伊野尾さんに隠していたこと。

「ほんとはっ

りょうちゃっんにおねがい事されてたんですっ」

「なに？？

山田からのおねがい？？

どういうこと？」

伊野尾さんは突然の話の展開に頭に疑問符がたくさん出ている。

それを気にする余裕がなくてそのまま話を進める。

「男友達をつくってほしいってっ言われてたんですっ」

「へっ。男友達？」

私はコクコクと頷く。

ここまで話して気持ちを落ち着けようとする。

さっきよりも涙は止まってきた。

「男の人を好きになる幸せを知ってほしいって。

その為に男の人に慣れるために友達を作りなよって」

「えっ？」

彼の戸惑いが分かった。

「最初は頑張って作ろうと思いました女の子の友達にも聞いたり」

彼が静かに真剣に聞いてくれている。

「でもそれじゃダメだったんです。

ちゃんと普通に出会ってその人のこと知って友達になりたいって思っちゃったから。

それに彼氏なんて全然まだ考えれなくて。」

「わかるよ。その気持ち。」

そして

自分の素直な気持ちを話していく。