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弟のこと ページ40

お店に入り伊野尾さんが先に来て座っている
席に急いで向かう。

待ってくれていた彼はゆるい笑顔で迎えてくれる。



二人でドリンクを注文してそれを待つ間
緊張で何を話していいか分からず黙ってしまう。



 その時、伊野尾さんから私を気遣う言葉が出た。


「こんな時間に呼び出しちゃってごめんね。

山田心配してない?」



誤解とはいえさっきのこともあって彼が心配する気持ちは分かる。


 
「大丈夫です。

涼ちゃん今お風呂に入ってて。長風呂なんです。

それに一応コンビニに行くってスマホにメッセ
ージも残しました。」


伊野尾さんに会うために弟に嘘を吐いてしまったことを少し後ろめたく感じる。

 
それを察してか彼から謝罪の言葉が出る。


「ごめんね。嘘吐かせちゃった。

もし山田に何か言われたら俺のせいにしていいから。」

 

「そんなこと出来ないです。

それに涼ちゃんは優しいから伊野尾さんと会ってたって知ってもたぶん大丈夫だと思います。」

 

わたしの言葉に「そっか」と納得する伊野尾さん。


でも表情はなんだかすっきりしていない。

 

その表情が気になったが彼が別の話題を出したので触れられなかった。



「お店ありがとうね。

 色々考えて選んでくれたんだよね?」

 

『色々』

 

伊野尾さんの言葉から彼のお仕事のことを言っているのがわかる。

 

「あんまり一緒にいるところ見られちゃダメだ
から。

 それにここは若い子があまりいないしオーナー
さんも詮索とかしないから大丈夫だと思ったん
です。」

 

「こういうお店色々知ってるの?」


私は無言で頷く。


「弟でも行けそうなカフェとかご飯やさんとか街歩いてて探しちゃうんです。

無意識で。

ここもお買い物の帰りに見つけたんです。」

 

「そうだったんだね。

たしかにここなら平気だもんね。」



そんな話をしていると注文していた飲み物が運ばれてきた。


そして

中途半端になってしまった答えを伝えるとき
を向かえる。

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 伊野尾慧 , 山田涼介   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:☆☆さお☆☆ | 作成日時:2018年1月4日 1時

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