知念くんと猫 ※心の距離【Kei.I】番外編※ (ページ10)

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内緒のおわりページ10

「ふふふ。

知ってたよ。苦手なこと。

この前会った時からね。」

「えっ？どうして？」

彼女は大きな目を更に大きくして驚く。

それに気にも留めずに彼女に話し掛ける。

「なんとなぁくそうなんじゃないかって思っただけ。」

理由を聞いたりしない僕に彼女は安心した顔を見せる。

そして、その顔を見ながら彼女を激励する。

「そのプレゼントしっかり渡してね。

Aちゃんがお祝いするなら伊野ちゃんすっごく喜んでくれるはずだから。

伊野ちゃんのこと大好きな僕が保証するよ！」

僕の言葉に彼女は今日一番の笑顔を見せてくれる。

「ありがとうございます。

すっごく緊張するけど伊野尾さんに喜んでほしいから頑張ります。」

彼女の言葉に僕はにっこりと微笑んで最後の挨拶。

「じゃあ、気を付けて帰ってね。」

「はい。今日は本当にありがとうございました！」

これが僕が猫と過ごした1時間だけの内緒の出来事。

そして

今日伊野ちゃんの幸せそうな顔を見て彼女が無事に誕生日を祝えたことがわかった。