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40.思い出 ページ41

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父にエスコートされ、私は教会へ歩いた。



歩く先には、青根くんが待ってる。
父の手から離れ、青根くんの腕を取った。
いつも無表情な青根くんが、少し微笑んでいるように見えるのは
涙が滲んでしまっているから…かな?




「泣くのはまだ早いぞ」

「な、泣いてないから…」




誓いの言葉を交わし
指輪を交換する。




「ずっと気になってたんだけど…」

「何?」

「もうこれからAさんも青根だぞ」




確かに付き合ってからもずっと“青根くん”って呼んじゃってたな。



「高伸くん」



少し照れながらそう呟くと
高伸くんは私にキスをした。
この先もずっと、何があっても二人で乗り越える。
大好きな家族や友達に見守られながら
私たちは永遠の愛を誓った。



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お色直しでは、二人ともの希望だったグリーンのドレスを着た。



「少し、雲行き怪しいですが、外でお写真撮られますか?」



式場の方にそう言われて、式場から外を見ると
確かに雨が降り出しそうな空模様だった。




「はい……」




高伸くんはそう言って私の手を引いた。
カメラマンに写真を撮ってもらっていると、ポツポツと雨が降り出す。



「あー、降ってきましたね。中で撮影に切り替えましょうか」



カメラマンがそう言うと



「ちょっと待ってください」




高伸くんは控え室へ走っていく。
どうしたんだろう…。
走って戻ってきた高伸くんは、バサッと大きな傘を広げた。



「これって…」



高伸くんに再会した時に、借りた傘だった。




「雨は思い出があるので。このまま撮ってください」




そう言って高伸くんは傘をさした。
ちゃんと、覚えていてくれたんだ。
グリーンのタキシードがあの頃の制服の高伸くんみたい…。
こんな思い出が作れるなら、雨の日も悪くない。




「あの時は一緒にさして帰れなかったけどな」




無口で、一直線だけど、やっぱり私を思ってくれる気持ちは本物だ。
どんな雨風からも、守ってくれそうな頼りがいのある背中。
一生一緒にいれるんだ。
今すべての願いが叶った気がした。
人生最高の日は今日だけど、きっとこの人と一緒にいたらこれからもどんどん更新されていくんだろう。
人生最高の日が。




----- fin -----

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(プロフ) - ねこみやさん» ありがとうございます♡ (2月8日 23時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや(プロフ) - まじで最後が尊すぎてめちゃくちゃ涙出ました尊すぎて( ; ; ) (8月27日 20時) (レス) @page41 id: 3ca32de087 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みーちゃんさん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます! (2023年4月26日 1時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん(プロフ) - 泣きました。 (2023年4月26日 0時) (レス) @page41 id: 0002bb722b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - mooさん» お褒めのコメントありがとうございます! (2022年6月26日 23時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年6月14日 19時

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