26.ラブラブな2人? ページ26
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試合はあっという間だった。
あっという間に伊達工業は勝ち進んだ。
私は歩ちゃんと鎌先くんと一緒に、青根くんたちの元へ向かった。
「おーーい青根!彼女がいるってどういうことだよ!?説明しろ!」
鎌先くんは青根くんに絡んでいた。
青根くんは相変わらずの無表情。
いや、私が鎌先くんたちと居るのに驚かないんだね…。
「彼女!?青根に!?」
青根くんの側にいた男の子たちも驚く。
青根くんは頷いて、私を指差す。
「いや!彼女に指さしやめなさい!」
なんだか、青根くんも同じ部活の友達と一緒にいるとなんか雰囲気が違うな。
ほほえましくて、つい笑顔になってしまう。
「鎌先くんの彼女が、私の会社の友達だったの。驚いたよ」
青根くんにそう言うと、青根くんはまた頷いた。
「そうだな」
「そうだなって…こんな偶然びっくりしないの?」
「知ってたぞ」
「ええ!?なんで知ってるの!?」
「だってAさん、酔っ払って歩ちゃんがどうとかぺらぺら喋ってたぞ」
「嘘!?記憶にないよ!そういうことははやく言ってよ!!」
「まったく…ほんと酒弱いな」
そんな会話をしていると、伊達工の部員たちから凄い視線を感じた。
「鎌先さん…青根ぶっとばしていいッスか…
なんなんスかこのラブラブ感見せつけは…」
「ほんとだな…ってか青根、彼女の前だとこんな喋るのか…」
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鎌先くんが、部員たちに話があるというので私は一人で先に帰った。
今日は色々驚いたな。
少し恥ずかしかったけど
いつもと違う青根くんを見れて、新鮮だった。
でも部員たちにとっては私と一緒にいる青根くんが新鮮だったんだな。
就職してから、私の人生って良くも悪くもなく
どっちかって言うと、運が悪い方。なんて思っていた。
取り立てて不幸でもないけど、何か凄い幸せがあるわけでもないって。
そんな風に思っていた自分に今は嫌気が差す。
ほんの少し自分が動くだけで、小さな幸せはたくさん溢れてる。
今、大きな幸せを手にして、つくづくそう思った。
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茜(プロフ) - ねこみやさん» ありがとうございます♡ (2月8日 23時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや(プロフ) - まじで最後が尊すぎてめちゃくちゃ涙出ました尊すぎて( ; ; ) (8月27日 20時) (レス) @page41 id: 3ca32de087 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - みーちゃんさん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます! (2023年4月26日 1時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん(プロフ) - 泣きました。 (2023年4月26日 0時) (レス) @page41 id: 0002bb722b (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - mooさん» お褒めのコメントありがとうございます! (2022年6月26日 23時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜 | 作成日時:2018年6月14日 19時