君にロックオン！【青根高伸】 (ページ15)

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15.本音でぶつかるページ15

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昼休み。歩ちゃんとお弁当を食べていた。
前より少し元気が戻ってきたように思えた。

｢ねえ、歩ちゃん。もしかして彼氏と別れたの?｣

率直に聞いてみる。

｢うん…先月ね。彼、会社で好きな人が出来たんだって…
なんだかずっと、信じられなくて……｣

予想していたよりもすんなりと、彼女はたくさん話してくれた。

高校時代から付き合っている彼氏が

自分の職場の女の子を好きになってしまって

別れて欲しいと言われた事。

｢高校の時はね…当たり前のように毎日一緒に居たけど別々になっちゃうと…ダメなのかな｣

社会人になって、仕事をするようになって
高校生の時と、環境は全然違ってくる。
私も、高校時代の友達で連絡を取る子は数少ない。
なんだか…なんて言っていいかわからないくらい切ない。

歩ちゃんの彼氏はちらっと見たことがある。
金曜日の仕事終わりに迎えに来て
そのままデートに行ったりしていたことがあったから。
車から会釈してくれて。
ワイルドな感じのかっこいい人で、礼儀正しかった。

｢今度、気晴らしにスイーツバイキングでも行かない？｣

私は自然にそんな言葉が出ていた。
嬉しそうに笑う歩ちゃんを見て
話してよかった、と思った。

｢Aちゃんは好きな人とどうなの？｣

｢この前話した。3年生だったよ。1年生じゃなくて良かった…｣

ほっとしたら、素直な感想が出てしまった。

｢3年生だったら私と1つしか違わないね。
Aちゃんにとっては3歳年下か～｣

｢凄い無口な子なんだけどね…私が話すとちゃんと色々答えてくれるの。無口だからこそね、ひとつひとつの言葉が凄く染みる｣

｢連絡したら来てくれるなんて、脈ありだよね｣

歩ちゃんとも、本音で話したらきっと
ただの会社の同僚じゃなくて、友達になれる。
青根くんとも…頑張れば
ちゃんと普通のカップルになれるだろうか。