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＊
ずっといっしょにいたかった。
うん。
ずっと、ずっと、あのままいっしょにいられればよかった。
うん。
にげたのは、
にげてたのは、
Aだけじゃないからね。
ひとりになりたくて、
遠くへいきたくて、
とびだしてきたくせにね。
ほんとはね、
ひとりになんかなりたくなかったんだ。
自分がさみしくならないように。
自分がつらくならないように。
だれかにいっしょにいてほしかったんだ。
＊
あのとき、智くんがわたしのことみつけてくれなかったら、
いま、なにしてたかな？
んふふ。
ここには、いないよね。
うん。
ここには、いないなー。
おいらも、あのときAをみつけられなかったら、
いま、なにしてたかな？
ここに、いられたかな？
いられたよ。
智くんにはみんながいるし。
どーだろ。
おいらがいま、
ここにいられるのは、
Aがあのとき、おいらに手をのばしてくれたからだもん。
だからね、
おいらはほんとうにこの手がだいじ。
でもね、
こわくなったんだ。
おいらが手をつなぎつづけようとしても、
Aはいなくなるかもしれない。
もういらないっていいだすかもしれない。
だから、
さいごにまた、にげちゃった。
ごめん。
いっしょにいたいってつたえてくれてたのに、
ごめん。
＊
わたしね、
智くんには智くんにしかみられないものをみてほしいんだ。
智くんにしかできないことをしていてほしいんだ。
もう、
にげないでほしいんだ。
うん。
いるべきところといたいところがおなじなんて、
すっごくしあわせなことなんだから。
うん。
わたしね、
あしたから、
嵐のファンになるよ。
智くんのこと、いっぱい応援する。
テレビも雑誌もＣＭも、ぜんぶくまなくみてやる。
んふふ。
こえーな。
Aにずっとみはられてるのかー。
そうだよ。
さぼったらすぐばれるよ。
＊
おれ、つよくなるよ。
Aがみててくれるなら、
ぜったいつよくなるよ。
うん。
わたしも、つよくなるよ。
ぜったいつよくなるよ。
そしたら、
わたし、
きっとまた、
智くんにだいすきっていうよ。
うん。
そのときは、
おれも、
また、
Aにだいすきっていうよ。
＊
「ありがと」
＊
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作者名：ひか | 作成日時：2016年1月19日 17時
