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母さんが何を言っているのか分からなかった。


それでも母さんはひたすら話を進めていく。


母「優希くんねえ、昨日の部活帰りに自転車で帰っていたらスピード出し過ぎた車が横から突然出てきた自転車に急ブレーキをかけたんだけど、遅かったらしくて…」


「ほんとに死んでしもたん…?」



これは何かのジョークだ。
そう思いながら恐る恐る問いただすも、親は首を縦にふるばかり。



母「学校どうする?無理して行かんでもええよ。」


「……。行く。」



Aにもきっとこの話が行っているはずだ。

だからこそ、もしあいつが学校に来たら誰が隣にいてあげるんや。




そう思って登校したものの…。


Aは欠席だった。



俺もAが来ないなら、と思うと正直学校にいることが少し苦痛になり、1時間だけ授業を受けて早退した。



先生も分かっているみたいで、早退を許可してくれた。ちなみに優希が死んだのは朝のHRで伝えられた。

クラスはざわついた。同じ部活の人達は泣いている人もいた。




そして後日。


お通夜が行われた。

その日は、曇りで、真っ黒な雲が空を覆っていた。
明日は天気が悪そうだ。



お通夜に母と行ったが、そこにAの姿は無かった。でもAの母はいた。


俺の母とAの母が話している中、俺はAがとにかく心配で。そもそも生きているのか、なんて考えたこともある。


「Aのお母さん。Aは元気なんですか」



そう無意識に呟くのを聞いてAの母は



A母「元気は元気なんだけどね…部屋から全く出てこなくて…ご飯とかは食べているのよ。」


と、言った。


やっぱそうなるんやな。
仕方ないもんな。
相当ショックやよね、俺と出会う前から仲良くしてたんやもん。

………でも、



「明日の葬式は来いよって言っといてください。」



最後のお別れくらいちゃんと来いよ、A。

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設定タグ:浦島坂田船 , センラ , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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ちょこ - 終わってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます! (2019年10月12日 22時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
ただのセンラ― - うん、好きです((本編完結おめでとうございます。過去編とかも大好きです!ネームの通りセンラーなので、こう言うセンラさんが頑張るお話大好きです。これからも頑張ってください!応援しています。 (2019年5月26日 20時) (レス) id: 48d1717d9d (このIDを非表示/違反報告)
aona(プロフ) - リス_ラさん» 本編全て読んだんですか!?嬉しすぎてリアルで驚いてしまいました…ありがとうございます!少しでもそう思っていただけれて嬉しいです!ありがとうございます! (2019年4月28日 17時) (レス) id: 99cf67e177 (このIDを非表示/違反報告)
リス_ラ - 本編完結?おめでとうございます!過去編、とても感動しました!私は1から読んでいたのですが、センラさんの推しということもあり(?)とても楽しませて頂きました!短編のほうも待ってます、応援してます!! (2019年4月28日 14時) (レス) id: 4cddf3a5c1 (このIDを非表示/違反報告)
aona(プロフ) - 美萩さん» ありがとうございます、!正直前から評価は気にせず、自分ペースで更新させていただいております。面白いと言ってくださる方がいて嬉しいです、ありがとうございます(TT) (2019年4月26日 19時) (レス) id: 99cf67e177 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aona | 作成日時:2019年4月26日 18時

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