・ ページ11
母さんが何を言っているのか分からなかった。
それでも母さんはひたすら話を進めていく。
母「優希くんねえ、昨日の部活帰りに自転車で帰っていたらスピード出し過ぎた車が横から突然出てきた自転車に急ブレーキをかけたんだけど、遅かったらしくて…」
「ほんとに死んでしもたん…?」
これは何かのジョークだ。
そう思いながら恐る恐る問いただすも、親は首を縦にふるばかり。
母「学校どうする?無理して行かんでもええよ。」
「……。行く。」
Aにもきっとこの話が行っているはずだ。
だからこそ、もしあいつが学校に来たら誰が隣にいてあげるんや。
そう思って登校したものの…。
Aは欠席だった。
俺もAが来ないなら、と思うと正直学校にいることが少し苦痛になり、1時間だけ授業を受けて早退した。
先生も分かっているみたいで、早退を許可してくれた。ちなみに優希が死んだのは朝のHRで伝えられた。
クラスはざわついた。同じ部活の人達は泣いている人もいた。
そして後日。
お通夜が行われた。
その日は、曇りで、真っ黒な雲が空を覆っていた。
明日は天気が悪そうだ。
お通夜に母と行ったが、そこにAの姿は無かった。でもAの母はいた。
俺の母とAの母が話している中、俺はAがとにかく心配で。そもそも生きているのか、なんて考えたこともある。
「Aのお母さん。Aは元気なんですか」
そう無意識に呟くのを聞いてAの母は
A母「元気は元気なんだけどね…部屋から全く出てこなくて…ご飯とかは食べているのよ。」
と、言った。
やっぱそうなるんやな。
仕方ないもんな。
相当ショックやよね、俺と出会う前から仲良くしてたんやもん。
………でも、
「明日の葬式は来いよって言っといてください。」
最後のお別れくらいちゃんと来いよ、A。
460人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ - 終わってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます! (2019年10月12日 22時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
ただのセンラ― - うん、好きです((本編完結おめでとうございます。過去編とかも大好きです!ネームの通りセンラーなので、こう言うセンラさんが頑張るお話大好きです。これからも頑張ってください!応援しています。 (2019年5月26日 20時) (レス) id: 48d1717d9d (このIDを非表示/違反報告)
aona(プロフ) - リス_ラさん» 本編全て読んだんですか!?嬉しすぎてリアルで驚いてしまいました…ありがとうございます!少しでもそう思っていただけれて嬉しいです!ありがとうございます! (2019年4月28日 17時) (レス) id: 99cf67e177 (このIDを非表示/違反報告)
リス_ラ - 本編完結?おめでとうございます!過去編、とても感動しました!私は1から読んでいたのですが、センラさんの推しということもあり(?)とても楽しませて頂きました!短編のほうも待ってます、応援してます!! (2019年4月28日 14時) (レス) id: 4cddf3a5c1 (このIDを非表示/違反報告)
aona(プロフ) - 美萩さん» ありがとうございます、!正直前から評価は気にせず、自分ペースで更新させていただいております。面白いと言ってくださる方がいて嬉しいです、ありがとうございます(TT) (2019年4月26日 19時) (レス) id: 99cf67e177 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:aona | 作成日時:2019年4月26日 18時