2 楽屋で再会、そして。【センラ】 (ページ35)

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千良がいる部屋に入ると、ベッドで点滴をしながら寝ている千良がいた。

私はその隣にある椅子に座って千良を見つめた。

かっこいいなあ、寝ているときもこんなにかっこいいのかあ…。

寝顔見れるのも幼馴染の特権だなあ…幸せ…。

そんな気持ちに浸っていると、

セ｢なーにニヤニヤしとん｣

｢え｣

｢えっ、え？なんで起きてんの？！｣

千良がこっちを見ていて、目が合う。

セ｢なんで起きてんのかって…仮眠とってただけやし、Aが部屋に入ってきたのも分かってたで。｣

｢あああああ…はずかしっ…｣

セ｢恥ずかしいことしとらんで？？｣

｢千良と私の恥ずかしくなる基準が違うからね？！｣

セ｢あっ、そうなん？｣

｢多分そうだよ！！W｣

自信の無い言葉だったけど声量で押し切る()

セ｢そんな大声出さんくてもええや～ん！｣

｢あっ…まだ頭に響くよねっ｣

朝、同じ事をしてしまったのを思い出す。

セ｢いや、今は頭痛とかも無くなったし、体が軽くなった気がするんよ｣

セ｢俺の点滴すげぇやろ？？？｣

そう言って彼は今までに見た事ないドヤ顔をしていた。
そもそも『俺の点滴』とは？？？
いや病院の点滴な？？間違えんな？？？

｢病院の点滴な？｣

セ｢ガチトーンで突っ込まんといて？！今の完全に『こいつアホやん』みたいな感じやん！今のはボケたんやで！！！｣

そう言って千良は今のボケとツッコミの解説を始めた。

その必死さに笑いがこみ上げてきて、思わず、

｢っ…はははっ！｣

声を出して笑った。

それを見た千良は目を見開いて驚いたが、直ぐに

セ｢なんで笑うんや～！めっちゃ解説してたんに！｣

と、少しムスッとして言っていた。

｢ふふっ。ごめんごめん、珍しく解説が必死だなって…ふふっ｣

セ｢はぁ～？…でも、久し振りにそんな声出して笑ってるの聞いた気がするわ｣

｢えっ｣

｢………確かに、そうかも｣

確かにこんな声出して笑ったのは久しぶりな気がする…。

その後、少し沈黙が続いてしまった。

私はなにか話さなきゃって思った焦りからか、遂にボロが出る。

｢千良って、好きな人いるの？｣