2 楽屋で再会、そして。【センラ】 (ページ24)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:167,731 hit

53 ページ24

坂田さんに言われた通りホテルに来る前にコンビニで買った冷えたペットボトルを千良の首の下に置く。

なんでペットボトルって？

いや保冷剤とか持ってくるわけないじゃん！

そんな用意周到じゃないよ！！！

でもフロントに聞いてみようかな。

そう思い部屋の電話を使ってフロントに連絡してみる。

｢すみません。あの、熱を出してしまった人がいて、氷枕とか保冷剤とかありませんか？｣

ｽﾀｯﾌ｢ございます。そちらにお持ち致しますか？｣

｢あ、いえ！こちらから取りに行きます！｣

ｽﾀｯﾌ｢左様ですか。あるだけ御用させていただきますね。｣

｢すみません、よろしくお願いします。｣

…よし。取りに行こう。

そう言って部屋を出ようとすると、

セ｢……とって…｣

｢…？｣

千良？

｢どうしたの千良｣

そう言って1度ベッドに戻り、問いかけてみる。

セ｢行かんとってっ…｣

｢でも冷やせるもの取りに行かないと｣

セ｢嫌や…行かんとって…1人に…しんといてっ…｣

そう言って千良は私の袖を掴む。

は？

可愛すぎませんか？

尊いよ？何これ、可愛すぎ？
幼稚園生並よ？？？
むりむり可愛いつらい…。

けど！！！

｢すぐ戻ってくるからっ｣

セ｢やっ……一緒におって…1人いやや…2人がええねん…｣

｢うううう…｣

ああ可愛すぎ、、、やられた…。。

仕方ない…坂田さんに部屋に来る前にフロント寄ってもらおう…

そう思って勝手に千良のらいんをいじって坂田さんにメッセージを送る。

千良可愛すぎません。。。？

はあ、、幼馴染だからこんなに近くで見れるんだなあ……幸せっ…。

"幼馴染"

そっか。幼馴染でも十分幸せじゃん。

なんで彼氏になって欲しいとか理想高く持ってたんだろう。

luzさんに余計な心配かけてしまった…。

そうだよ、幼馴染でも幸せなんだ。

今の関係だからこそ出来ることだってあるんだもん。

好きって気持ちはいつか、必ず千良に伝えなきゃ。

それで割り切ろう。終わりにしよう。

……。

って何今考えてんだ？！

千良気にかけなきゃ。

｢千良？何か欲しいものある？｣

セ｢…ない…。けど｣

｢けど？｣

セ｢A…｣

｢ん？？？？？？｣

セ｢A…が欲しい…。｣

｢………？は？｣

私が欲しい？何を言うてるんだ。
熱ありすぎて頭おかしくなってますねえ？

｢…私はここに居るから大丈夫だよ｣