2 楽屋で再会、そして。【センラ】 (ページ23)

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ー Aside ー

千良と私は無事に会場を後にし、近くのホテルにチェックインをした。

終演後から千良、なんかいつもと違う感じ。

幼馴染だから分かっちゃうのかな…

も、もしかして、体調悪いのかな。

幼馴染の私が気にかけなきゃ。
いつも助けて貰ってばかりだからね…

ーーーードサッ。

部屋に入った後、後ろから何が倒れるような音が聞こえた。
急いで振り返ると、倒れたのは物とかでは無くて。

大好きな千良だった。

｢せ、千良！！｣

私は千良の駆け寄り自分の手を彼の額につける。

｢あっつ！？｣

予想以上に熱はあって、千良の顔を見ると熱のせいか火照っていて、息が荒かった。
首元には変な汗がじんわりと浮き出ていた。

うあああ夜遅くて近くの病院やってないし…。

スマホで近くの病院を調べるもどこも閉まっていて。
夜間救急を調べるとここの近くには無い。
車で30分ぐらいだろうか。

それじゃあ待つ千良も大変だろう。

…よし、やれることやろう。

｢千良、ごめん、ベッドまで行けそう？あたしも精一杯力貸すから。｣

私は落ち着いて、千良に優しく問いかける。

千良は意識が朦朧としているけれど軽く首を縦に振ってくれた。

｢…じゃあ行くよ？せーのっ｣

そう言って千良を支えながら、ベッドに向かう。

セ｢ぅっ…はぁっ…｣

千良は余程辛いのか、残り少ない体力で足をガクガクさせながらも動かす。

｢ごめんね…力になれてなくて…ベッド着いたよ｣

そう言って千良をベッドに寝かす。

ベットに横になった千良は苦しみながらも私の方を見て何か言いたげだった。

｢どうしたの？｣と聞いて声が聞こえるように顔を近づける。

セ｢さっ……かたっ…ょ……んでっ……。｣

"坂田呼んで。"

そっか、坂田さんの職業は医療関係だもんね。

｢わかった。千良、スマホ借りるね。｣

そう声を掛けてすぐにバッグの中からスマホを取り、らいんで坂田さんに電話をかける。

Prrrrrr……Prrrrrr…

さ｢んお？センラ～どしたn｣

｢さ、坂田さん！た、助けてください！｣

さ｢？！Aちゃん？！ど、どしたん！｣

｢せ、千良がっ…ホテルで倒れちゃって…｣

さ｢ホテルで？○○ホテルやんな？今行く｣

｢105号室です、お願いします…！｣

さ｢わかった。とりあえず冷たいもので頭部か首元を冷やしてあげて｣

｢わ、分かりました｣

ー通話が終了しましたー