【エリオス】黒い羽を青空に。 (ページ16)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:21,883 hit

14.お話ページ16

リリー教官の話を聞いていたら、肩を控えめに叩かれる。
すぐに振り返ると、そこには諸事情で遅れて来ている彼がいた。

「ノヴァ博士！？」

「あはは、久しぶりだね～。元気そうで良かったよ」

「ノヴァ博士もお元気そうですね」

のんびりとした喋り方に懐かしみながら、リリー教官に見つかるまで世間話をした。

彼は父の友人で、小さな頃はよく会っていた。

リリー教官に見つかって、怒られてから彼は真剣に話し始める。エリオス名物とも言われる研究についての話を。
ただの研究の話ではない。だからこそものすごく長い。

あぁ……今回はどれくらいかかるんだろう。
はは、と乾いた笑いをして一秒でも早く、リリー教官が止めてくれるのを祈った。

・

・

・

大半の同期達がグラグラ揺れて、私が本格的に寝ようとしたときに話にストップがかかり、いよいよチーム分けが言い渡される。

「まずは＿＿＿＿＿」

どんどん振り分けられていく人の名前を聞きながら自分の名前が呼ばれるのを待つ。

結構、時間かかるやつだこれ。

・

お、半分以上減った。もうすぐかな。

・

……………あれ。

・

……………………………おっと?

「＿＿＿＿＿以上だ」

「(あれ。もしかして、私、受かってない説浮上してない???)」

名前、呼ばれなかったんだけども。