帝王 616 ページ25
『開会式まだ?』
縁下「あと少しじゃないかな」
そろそろジャージが着たい
半袖短パンというバレーボーラーなら仕方がないユニフォームだが、如何せん真冬にこの格好は寒いのだ
多少なりとも暖房は着いているがそれとはまた違う
さっさと入場行進と開会式をしてくれ
古森「お!A〜」
『久しぶり古森』
古森「おひさ〜!今日もお前は男前だな!」
『ありがと』
縁下「(高校NO.1リベロの古森元也…!)」
2人で今か今かと待っていると、黄色と黄緑色のグラデーションユニフォームを着た古森が話しかけてきた
井闥山のリベロだが、身長は180cmとリベロにしては大柄の選手で縁下よりも背が高い
それもそのはず、彼は中学までは守備の上手いOH(アウトサイドヒッター)として活躍していたスパイカー
縁下「(此奴もユース合宿に居たんだよな…)」
『聖臣は?』
古森「あっそうそう!佐久早がAの事呼んでた!」
どうやら彼の要件はAを呼びに来た事らしい
相手は「関東のサクサ」
いや、誰だろうがウチの子に用があるなら自ら来なさいよ
『どこいんの?』
古森「あそこ」
『わかった』
指を指した方向はなるべく人混みを避けた壁際
そこに背を預けるように立っている、マスクをした長身の彼は此方を睨み付けるように見つめていた
黒い双眸が「早く来て」と言わんばかりに細められたので、縁下に行ってくる事を短く伝える
縁下「迷子にならないでよ〜」
『当たり前』
日向・影山の変人コンビじゃあるまいし、中学の頃から何度も来た事のある東京体育館では迷子になるまい
クスッと縁下の冗談に笑みを零したAは人混みの中消えていった。
・
佐久早「…遅い」
『ごめんね』
小さく文句を言い クイッとマスクを外す佐久早
それにより、黒髪の美青年ほどでは無いが その端正な顔立ちが惜しみなく出された
しかしその表情はムスッとしていて不機嫌
佐久早「…隣にいたの誰」
『縁下のこと?』
佐久早「随分仲良さげだったじゃん」
髪触ったり何か顔赤くしてたり、すごい楽しそうだったね
そう言うとフイッと顔をそっぽに向ける佐久早
彼はAが視線に気付く前から見つめていた
そう、縁下が会話の中で髪の毛を直した辺りから
わかりやすく嫉妬しましたという態度に、黒髪の美青年は困った様に頭の後ろをかく
『聖臣、向こうで話そう』
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青めがね エレン(プロフ) - 一輝さん» ありがとうございます!そのお言葉で更新頑張らなきゃ…!と燃え上がることができました!!!これからもよろしくお願い致します!!! (2021年1月31日 21時) (レス) id: 1d378f5d2b (このIDを非表示/違反報告)
青めがね エレン(プロフ) - 菜の花のからしあえさん» コメントありがとうございます!3周!嬉しすぎる…続編もでましたのでこれからもよろしくお願い致します!!!!ちゅきぴ!!!!!! (2021年1月31日 21時) (レス) id: 1d378f5d2b (このIDを非表示/違反報告)
一輝 - 毎回楽しみに読んでいます更新楽しみにしています頑張って下さい (2021年1月22日 20時) (レス) id: 61bf71a8cd (このIDを非表示/違反報告)
菜の花のからしあえ(プロフ) - お久しぶりです!毎回更新楽しみです!!エレンさんの作品全てが面白くて、この作品はもう3周ほど読みました笑 これからも頑張ってください! (2021年1月5日 10時) (レス) id: eb3cbc1812 (このIDを非表示/違反報告)
青めがね エレン(プロフ) - りゅ。さん» コメントありがとうございます!何周もしてくれたんですか!嬉しすぎてとりあえずスキップしてます。夜だけど← 白鳥沢の絡み、番外編として書きたいと思います!絶対面白くなりそう。良い案ありがとうございます!(何様←)これからもどうぞ宜しくお願い致します!!! (2021年1月2日 23時) (レス) id: 1d378f5d2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青めがね エレン | 作成日時:2020年9月11日 8時