帝王 128 ページ8
優一「お前は鬼学と烏野、
どっちの方が好き？」
『そりゃ烏野でしょ』
優一「ふふっ即答だな」
笑い方は父親譲り
優一も口角をあげた時に八重歯が見える
まぁ今はヘルメットで見えないが。
優一「…その気持ちが本当なら何も心配する事は無いよ」
『…うん』
優一「もうこの際だから言うね、今のお前の精神は不安定すぎる」
「近いうちに爆発するかもな」
そう言った優一の言葉をただ黙って受け止める
別に驚くことはなかった、精神が不安定と言われて「確かに」と納得してしまったから
けど、次の言葉でその鉄仮面が崩れる事になる
優一「爆発したらどうなるか…自分でわかる？」
『……わかんねぇ』
優一「“チームメイトを壊す”」
『ッ！』
自分は運転しているから彼がどんな顔をしているかはわからない
でも、ヒュッと息を飲む声が聞こえたのは確か
…己の手で、仲間を壊す姿を想像したのだろう
優一「お前は中学か高校、どちらの自分が正しいかわからず迷っている」
中学時代の当たり前のように頂点に君臨した姿か
今の仲間と最高の景色を目指し、良い事も悔しい事も分かち合う今の姿か
どちらが本当の自分
どちらの姿がバレーに相応しい
Aにとって、今がその壁を乗り越える最大の転機なのだ
優一「まぁ、そういうのは経験するのが1番！
とりあえず我武者羅でやってみな」
それに若いんだから全力で青春して来なさい、
そう言った優一は医者というより父親の言葉だった。
『…オヤジ臭い』
優一「Aの親父だよ？」
『そういう意味じゃないから』
オヤジ臭いといった父の若い頃そっくりに育ったA
お前もいつかこうなるよ、と言ったらどうなるかな
多分また腕を締めてくるだろう
この子、怪力だから本当に苦しいんだよね。
優一「…A」
『ん』
優一「時には喧嘩したって殴り合ったっていい。
だから…絶対に逃げるなよ」
低く、拒むことを絶対に許さないような声
この親にしてこの子あり、という言葉があるように、今の優一の雰囲気は彼にそっくりだ
いや、父親が優一なのだからAが似たと言うべきか
まぁ良い。
『…オレは絶対逃げねぇよ』
優一「ふふっ、お前ならそうだね」
不服そうに言葉をもらす美青年
少し軽くなった心に、感謝を込めて父の腰に巻き付けた腕の力をちょっとだけ強めた。
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青めがね エレン(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます！すぐに直しました！ (2020年9月1日 19時) (
レス) id: 1d378f5d2b (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - テストの結果の右と左逆ではないでしょうか？ (2020年8月29日 14時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
青めがね エレン(プロフ) - ゆうさん» 不覚でした…！もっと絡ませたいと思います…！！！ (2018年8月2日 2時) (レス) id: f25462aad7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 及川さんが最近出ていない、、、だと？！ (2018年8月1日 23時) (レス) id: ab32ce7f46 (このIDを非表示/違反報告)
青めがね エレン - いつきさん» 剣道仲間同士、よろしくお願いしますっ!『剣道仲間出来て良かったな。』うんっ!今なら某触手アニメの先生に勝てそう!!← (2016年2月21日 19時) (レス) id: 4cf2475332 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青めがね エレン
| 作成日時：2015年11月22日 16時
