帝王 番外編２ ページ32
一定の距離を保ち、バレない程度に様子を伺う
美男美女の2人が並んで歩く姿は人目を集め、聞きたくない声が嫌でも耳に入ってくる
女子1「うわぁ、あのカップルお似合い…！」
女子2「彼女さんいいなぁ」
男子1「おいあれ帝人Aじゃね？！日本代表の！」
男子2「つー事は隣奥さん？」
赤葦「…っ、」
違う、その人の恋人は俺だ！
そう声を大にして叫べればどんなに良いか
そんな事言ったら彼に迷惑がかかるし、実際あのマネージャーが隣に居た方が絵になる
あぁ気持ち悪い
嫉妬で気が狂いそうになる
赤葦「…あのお店って…」
おしどり夫婦、なんて噂されている2人はガラス張りのお洒落な店に入っていった
中を覗くべく外側から様子を伺う
赤葦「全然聞こえない…」
もちろん会話は聞こえないので彼らの表情を盗み見る
最初は真剣に選んでいた
しかし店員さんと彼女に何か言われた途端、彼は顔を真っ赤にさせる
「あ、ダメだ」
照れながらも幸せそうにはにかむAを見た瞬間、赤葦の中の何かがふつりと切れた
赤葦「…何やってんだろ俺、馬鹿馬鹿しい」
我に返ると恋人を尾行していた自分が阿呆に思えてくる
なんだ、簡単なことじゃないか
彼は自分じゃなくてあのマネージャーを選んだ
俺なんかの誕生日じゃなくて、彼女とのデートを優先した
気づいてしまうともう何も考えられなくて、帰ろうとしていた2人の家にも帰りたくなくなってしまった
赤葦「…」
笑い合う2人に背を向けた赤葦はどこに向かうか決めもせず、フラフラと歩き出した。
ーsideAー
今日は恋人の24回目の誕生日だ
全力で青春過ごしていた高２の夏に出逢い、高３の春付き合った
最初は小綺麗な顔してんな…位にしか思っていなくて、でもその内あいつを深く知っていく中で恋に落ちた
自分でもくそかっこ悪いと思うが告白は向こうからだった
なんせ告白するなんて初めてで、先延ばし先延ばししてたら卒業式
結局言い出せずに母校の校門を出たら京治が居て、驚くチームメイトが見てる前で「付き合ってくれ」と言われた
無論ＯＫだが、まさか了承するとは思わなかったのだろう
ボロボロと泣き出した時はどうしようかと焦って、とりあえず抱き締めたのが懐かしい
『今日出かける予定ある？』
赤葦「ないよ」
お、それなら良かった
朝から申し訳ないがちょっとだけまっててね、京治。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 568人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
青めがね エレン(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます！すぐに直しました！ (2020年9月1日 19時) (
レス) id: 1d378f5d2b (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - テストの結果の右と左逆ではないでしょうか？ (2020年8月29日 14時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
青めがね エレン(プロフ) - ゆうさん» 不覚でした…！もっと絡ませたいと思います…！！！ (2018年8月2日 2時) (レス) id: f25462aad7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 及川さんが最近出ていない、、、だと？！ (2018年8月1日 23時) (レス) id: ab32ce7f46 (このIDを非表示/違反報告)
青めがね エレン - いつきさん» 剣道仲間同士、よろしくお願いしますっ!『剣道仲間出来て良かったな。』うんっ!今なら某触手アニメの先生に勝てそう!!← (2016年2月21日 19時) (レス) id: 4cf2475332 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青めがね エレン
| 作成日時：2015年11月22日 16時
