コート場の帝王 ６【○○○！！】

帝王 199 ページ9

影山「Aさん！」

『ふッ！(ガンッ』



木葉・鷲尾・猿杙「「「ぐっ(ドガガッ」」」








左手から打ち出されたスパイクは、梟谷の3枚ブロックを破りコートに叩きつけられる






『っシャア！』








久しぶりの、この手にしっくり来る感覚



打ち破った時の快感



悔しさで歪んだ敵に興奮する、胸の鼓動








全部、あのバレーボールに“ハマった”瞬間からこの気持ちは変わらない


慣れない左手での練習を、一繋に言われた通り諦めず続けて良かったと思う








梟谷：烏野
２４：２３









武田「あと１点…！」







あと１点でデュースに持ち込めるときのサーブは東峰だった

それをしっかり小見がレシーブし赤葦に返す







赤葦「(烏野はそろそろウチがどういうチームかわかった頃、木兎さんから意識が逸れる頃)」







しょぼくれモードに入っているうちのエース

木兎から意識が逸れ、かつ彼を復活させるならこのタイミングだ



赤葦が最後にボールを託すのは、







赤葦「木兎さん！(フワッ」

木兎「！」

月島「な、…っ」







勿論、大エース様である





完全に赤葦の策略に完全に振り切られた烏野


ボールを託された木兎はノーマーク…かに思えた











『(キュッ)』

木兎「！」




赤葦「？！(読まれてた？！)」














たった1枚だけ、赤葦の裏をかきブロックに飛んだのだ

大きな黒い羽を力強く羽ばたかせる美しい青年



彼だけは赤葦のセットアップで木兎に上がることを“読んでいた”










『(わかってんだよ)』

赤葦「！く、そ…っ」









流石【コート場の帝王】

俺なんかの攻撃なんかお見通し、て訳ね



悔しさと何処か喜びに笑んだ赤葦








木兎「ふんっ！(ガンッ」
『(ドドッ』


木兎「！」









彼はブロック専門のMBではない


たかが1枚、されど1枚、





打ち抜いたと思ったボールは自分のコートに叩き落とされていた







田中「ナイスブローック！」

澤村「やるな」

月島「…すごい、」





木兎「ッカー！ちっきしょー！」

赤葦「すみません、読まれました」

木兎「いーや！俺が決められんのが悪い！」






木兎のスパイクをキルブロックしたA

それに歓喜する烏野と、純粋に悔しさと驚きで湧く梟谷






黒尾「ホント、ブロックまで上手くなっちゃって…」






自主練から感じていた「恐怖」は確かに形になりつつある事に、黒尾は冷や汗をかいた

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