帝王 208 ページ24
取材2「はい、ありがとうございました!」
取材1「試合前なのにごめんね〜」
『いえ』
雑誌のインタビューも滞りなく行われ、最後に軽く写真を撮って取材は終わった
・右から左にスイッチしたこと
・春高への意気込み
・注目選手やライバル
その他諸々質問されたが、タジタジと言葉を詰まらせることなく完璧な受け答えだったと思う
用は済んだのだから皆の元へ帰ろうと立ち上がった
すると、取材者に待てをかけられる
取材1「取材はもう終わったんだけど、個人的な質問いいかな?」
『あぁ…大丈夫ですよ』
取材は終わったのだ
だからもし変な質問だったら答える義理は無い
そのスタンスで「大丈夫」と言ったAは再び腰を下ろす
取材1「僕は君が中学生の頃から追っかけて来たのだけれど、どうしても分からないんだ」
『(ピクっ)』
取材1「どうして強豪校に行かなかったんだい?」
黒髪の怪物が【コート場の帝王】と名を付けられる前から「彼は注目選手だ!」と目をつけていた
1年生の頃に見付け今までずっと追っかけてきた訳だが、長年見てきてもそれだけが謎なのだ
─どこの強豪校に進むのか
──どこの高校があの化け物をゲットするのか
職業柄、ワクワクと少年のように楽しみにしていた
レンズ越しに追いかけてきた「0」の背中
しかしそれは全国に名を連ねる強豪ではなく、“飛べないカラス”などと不名誉の名を付けられた黒のチームへと進んだ
取材1「勿論、僕の個人的な質問だから記事にはしない」
良ければ教えて欲しい、
そう言った取材の彼は確かに見覚えがあった
中学生になりたての時に初めて来たインタビュアー
だからといって知り合いというわけでもない
…それに、
『オレを中1から追いかけてきたと言うのなら、何故そちらの道に進まなかった理由など、もう分かってらっしゃると思いますけど』
取材1「!流石、帝人君だ」
取材2「(彼は今の会話だけで此方が試してたって事に気付いたのか?!)」
気づいていながら、知っていながら、
綻びを突こうと試す者になど話す事は一つも無い
この者たちはわかっていたのだ
中学3年のあの最後の試合、あれがきっかけで強豪校に進まない道を選んだ事を
それを今になって「記事にしない」と言って深堀するなんて
『話は終わりですよね』
失礼します、そう言うとAは立ち上がった
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青めがね エレン(プロフ) - みたらしだんごさん» コメントありがとうございます!!個人的にも佐久早君との制服おディズは書きたかったので是非書かせて頂きたいと思います!これからもよろしくお願い致します!( ˘˘)* (2020年10月9日 16時) (レス) id: 1d378f5d2b (このIDを非表示/違反報告)
みたらしだんご - ありがとうございます!待ってます!あと、大変図々しいと思うんですがもう一ついいですかね...?第12章の585話の佐久早との制服ディズニーの話見たいです...!二つもすみません。主様のペースで大丈夫なので!よろしくお願いします! (2020年10月5日 22時) (レス) id: 94aeb4ce2e (このIDを非表示/違反報告)
青めがね エレン(プロフ) - みたらしだんごさん» コメントありがとうございます!是非書かせて頂きますね!!続きは13章の方になると思うのですが、これからもどうぞ宜しくお願い致します(*^ω^*) (2020年9月26日 0時) (レス) id: 1d378f5d2b (このIDを非表示/違反報告)
みたらしだんご - ここへのコメントでいいですかね?新しく編集された黒バス絡みの番外編の続き見たいです!よろしくお願いします!あと、この作品大好きなのでこれからも楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2020年9月20日 12時) (レス) id: 94aeb4ce2e (このIDを非表示/違反報告)
青めがね エレン - 夜鬼 神羅さん» いい奥様だなんて、そんな…『お前に言ってねぇだろ。』帝人くん、ボクを拾ってくれる人だっているんだからね?『寝言は寝て言え。』一変土に還れ、帝人。← (2017年2月26日 17時) (レス) id: 8912f5d452 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青めがね エレン | 作成日時:2015年12月29日 11時