コート場の帝王 ６【○○○！！】

帝王 番外編２ ページ17

黄瀬「あれ？オニーサン俺の事知ってるんスか？」





いてて…とぶつけた額を抑える少年


彼の名前を無意識に呟いていたのか、それに反応した「黄瀬」という少年はAを見上げた




やはり中学生と高校生ではかなり体格差がある


ボール違いでも「高さ」重視の球技な訳で、黄瀬の身長も平均よりは高いほう

しかし、黒髪の美青年の身長には全然届いていない







黄瀬「オニーサン身長高いっすね！何かスポーツやってるんスか？」

『うん、バレーボールやってる』

黄瀬「バレーか！だからッスね！」







黄色の派手な髪色を持つ少年は「人見知り」という言葉を知らないように思える


明るくニコニコと人当たりの良い笑顔

綺麗で整った顔立ち


なるほど、これは確かに女子のファンが付くのも納得がいく






黄瀬「オニーサンの名前h「何をしているんだい？」






すると二人の間に随分冷めた声が響いた


赤い髪色に朱と金の2色の瞳を持つ、これまた容姿端麗な少年

黄瀬とは少し違ったタイプの美少年が堂々と歩いてくる






黄瀬「赤司っち！」

赤司「こんな所で道草とは…もう試合が始まるよ」





「百戦百勝」を掲げる帝光中学校のキャプテンであり「キセキの世代」を統率するリーダー格

中学生には見えない威圧的な雰囲気とオーラに、無意識に警戒心を抱く







『…』

赤司「！貴方は帝人 Aさんですよね？」

『え、あ…うん』






すると赤髪の少年は自分の事を知っているではないか

尚更、警戒心は深くなる


ジッとオッドアイの瞳に捉えられ見つめ返していると、彼は黄瀬に向かって「先に戻っていてくれ」と促した






黄瀬「えぇ〜！俺、もうちょっとAさんとお話したいっす〜！」


赤司「僕の言う事が聞けないのかい？」


黄瀬「(ゾクッ)」

『…』






ゾッとした

自分の目的を達成するならどんな手段も厭わない



そんな、絶対零度の冷めた瞳





彼が「キセキの世代」という一癖も二癖もある奴らを纏めているのも頷ける








黄瀬「分かったっスよ…また会いましょうねAさん！」

『おう、試合頑張れよ』

黄瀬「余裕ッス〜！」






今さっき出会ったばかりなのに「また会おう」と約束をするなんて変わったヤツだ

手を振りながら去っていく黄色の髪色の少年


彼には何だか、相手の素ををさらけ出させるような強みがある気がする







『ふふっ』

赤司「…」

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