2話 ページ4
『...スカウト?』
五「そ、スカウト」
『なんの』
五「高校!僕が教師をやってるとこのね」
なんで、高校なんて行かなきゃいけないんだ、
『_____いや、です』
五「大丈夫、同級生も先輩もみんないい子だよ」
いい子だって、先生の前でだけでしょ、裏の顔はどんなのか分からないのに、
『それでも、むりです』
五「......理由を聞いてもいいかな?」
あぁ、もう、どうしてこの人はこんな悲しい顔で私を見るんだ。
断るに断れないじゃない、
そう思って、口を開いた。
『私、中学の時から高校辞めるまでずっといじめられてたんです』
五「!」
『原因は根も葉もない噂話です、笑っちゃいますよね』
五「笑わないさ、君が辛い思いをしてるのに笑えないよ」
『!...それで、男も女も私に対して敵意を向けてきて、ストレス発散、とか言って殴られ蹴られの毎日でした。
頼れる身内なんていないから先生に何度も相談したのに、助けて、くれなくて、』
だめ、泣いちゃだめ、必死に涙を堪えながら言葉を紡ぐ。
『あいつらは、先生の前では、ずっと、いい子、だったから、私が嘘をついてる、て、言われて、先生にまで、ぞんざいに扱われて、もう居場所なくて、』
『みんな、嘘ばっかりで、私の中身なんて、だれも見てくれない、見てないのに、頑張ってたの、なんなんだろうって、もう全部どうでも良くなっちゃって、』
『だから、もう、1人の方が幸せなんです、誰にも評価されず、頑張らず、他人のことを忘れて、自分は勝手に死んでく、て思って、』
『でも、ちょっとくらい、幸せになりたいなあ、て思っちゃうんです、おかしいですよね、』
私の拙い言葉を丁寧に聞いてくれる五条さん。
五「おかしくなんかないさ。おかしいのは君をそこまで追いやった同級生と先生だ。」
五「高専にこれば幸せになれるよ、同級生がいい子なのは僕の六眼が保証する。
Aの幸せの定義は分からないけど、周りはちゃんと君の中身を見てくれるよ、だから君も変われる。どう?興味ない?」
『ある、でも、』
こわい、私が学校に行けるのか、ちゃんと変われるのか、
五「大丈夫、君は変われるよ。」
『!』
五「改めて.....逢坂 A、君を高専へスカウトする。来てくれる?」
『っ、よろしく、お願いします』
こうして、私の高専入学が決まったのでした。
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プスメラ - あおさん初めまして、この小説は恋愛小説か?五条悟オチですか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年2月12日 20時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あお | 作成日時:2021年1月11日 11時