8話 ページ16
ああ、やってしまった。
焦りと戸惑いで半ば強引に教室を出てきてしまった私。
絶望感に襲われ、座り込みたくなるのを我慢して自室まで戻る。
フラッシュバックにはまだ慣れないものだ。
いじめは人の心に残り続けるってこういう事なんだなあ、なんて考えながらソファーに沈む。
『今度、謝らなきゃ....』
(でも、今度って?私にも向こうにも任務はあるし、それに、
_いつ、また今日みたいに思い出してしまうか分からない )
その不安がずっと私の心の中で回り続けた。
それでも謝るくらいはしないといけないよね、と考えた私は何かスイーツを買って手紙を添えて渡すことにした。
.....もちろん、本人達とは気まずくて会えないから五条さん伝いで。
今の時間を確認しようとスマホを開くと2件の着信と4件のメッセージが。
内容は全て狗巻さんと真希さんからの心配してる、という旨のものだった。
(逃げちゃったのに、絶対めんどくさいのに、私のこと、心配してくれてたんだ。)
なんて優しい人たちなんだろう、と思いながらメッセージを開く。
真希さんからは、
今日はごめんな。そっちの事情も知らずにヅカヅカ突っ込んじゃってほんと申し訳ない。
また気が向いたら教室来てくれよ。3人、いや次は4人で駄弁ろう、待ってる。
というメッセージと笑顔のスタンプが、
狗巻さんからは、
今日は傷付けちゃってほんとうにごめんなさい。
あぁすれば仲良くなれるかな、って思ったんだけど、配慮が足りなかった。
仲良くなるのは焦っちゃだめだなって分かったからゆっくり頑張るね、またお話したい。
というメッセージとごめんね、、というスタンプが。
あぁ、ほんとにこの人達は。
五条さんの言う通り、いい子。
ううん、いい子なんかじゃ済ませれないくらい素敵な人達。
(それなのに私は怖いって決めつけて、今だって2人から逃げようとしてた。)
(でも大丈夫、2人は怖くなんかない、気付けなくてごめんね。)
(この人たちなら、信用してもいいかもしれない。)
とにかく明日、今日のことを直接謝ろう。
そう決意して、改めて明日2人にお詫びとして何を渡そうかを考えることにした。
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プスメラ - あおさん初めまして、この小説は恋愛小説か?五条悟オチですか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年2月12日 20時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あお | 作成日時:2021年1月11日 11時