8話 ページ9
荷解きが終わり、落ち着くと黒井はイスに座って深く息を吐いた。
青「お疲れ様」
青木が声を掛け、コーヒーを渡してきた。
「ありがとうございます」
コーヒーを受け取り一口飲んだ。
青「ヒマだねぇ」
「ですね。最近事件が無いみたいです」
サイバー課はサイバー捜査をする時には大体は他の課から頼まれるかサイバー犯罪が起きた時だが最近は目立った事件が無く、サイバー課が動く事件はほとんどないようだ。
青「特命係でも行くか……」
青木が伸びをしながらそう言ったのを黒井は聞き逃さなかった。
「え？青木さん、特命係によく行くんですか？」
青「まあ、暇つぶしに」
「じゃあご一緒します」
その言葉に青木は少し困惑の表情を浮かべた。
青「なんで」
「特命係に行ってみたいですし、それに青木さんから色々学びたいので」
青「はあ……」
青木は照れているのか得意なのかわからない顔でイスから立ち上がった。
—————————
青「こんにちは〜」
冠「あ、青木と……黒井さん？」
冠城は慌てて髪を撫で付け、黒井の方を向いた。黒井は苦笑いで返す。
「どうも」
冠「こちら、右京さん」
杉「どうも」
「どうも」
黒井は軽く頭を下げる。
冠「てかなんで青木が黒井さんと一緒にいるの」
青「コイツが付いていきたいって言って」
黒井はまた苦笑いを見せた。
冠「おまえ、本人の前でコイツとか言っちゃダメでしょ！……ごめんね、コーヒーいる？」
冠城は申し訳無さそうに黒井にコーヒーを出した。
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作者名：Rei | 作成日時：2023年10月22日 14時
