【相棒】警察庁からのスパイに恋を (ページ32)

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31話ページ32

「ごちそうさまでした」

笑顔で黒井は手を合わせた。

伊「美味しかったか？」

伊丹が聞く。黒井ははにかんで言った。

「ええ、とても美味しかったです。久しぶりに食べれて満足です」

伊「俺も久しぶりに誰かと食事出来て美味しかったよ」

キザっぽく伊丹は言った。

「そんな言葉、どこで覚えたんです」

黒井は照れたような表情で笑った。

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仕事場に戻り、青木に声をかけた。

「戻りました〜」

青「お、おかえり」

驚いたような待っていたかのような表情で青木は黒井を迎えた。

青「どうだった？伊丹さんとの「デート」は」

黒井は驚いた顔で青木を二度見した。

「デ、デート？」

黒井は顔に疑問符を浮かべた後、笑いながら顔の前で手をひらひらさせた。

「デートなんて……そんな訳無いですよ。ただ一緒に昼ごはん食べただけです」

青「ふーん？」

鼻で笑いながら青木は頷いた。

「ですから、デートなんかじゃないですよ」

目を泳がせながら黒井は言う。頬は赤くなり、焦っているのがバレバレだ。

青「ん？もしかして伊丹さんのこと好きなのか？」

意外な反応に青木も驚いた。

冠「まあ、黒井ちゃんのタイプだもんね」

「なっ」

急に後ろから冠城に声をかけられた。黒井は肩をビクッと震わせ、冠城を見る。